金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

191:薫くみこ 『あした天気に十二歳』

2006-09-13 19:18:23 | 06 本の感想
薫くみこ『あした天気に十二歳』(ポプラ社)
★★★★★

以前書いた『十二歳の合い言葉』の続編。

父の不倫疑惑、入院中の母の寂しさ、担任の先生の許されない恋。
菜々・梢と離れ、ひとり私立中学に通うことになったかおりが
垣間見る大人の事情。
児童書にしてはなまなましくシビアだと思うのは
わたしだけでしょうか
大人になってから読んだ今もはっとするような言葉がちりばめられていて、
先生の言葉にはとくにしみじみ。
ショックを受けて飛び出したかおりを迎えにいく菜々と梢の友情に
思わず目頭が熱くなる。

このシリーズ、菜々が主役だと思っていたのだけど、
新装版を三冊並べてみたら、表紙が全部かおりひとり。
挿絵も、菜々と梢はときどきすごくぶさいくな顔をしていて、
かおりが特別扱いなのがよくわかります

小学生のころは透おにいさまに本気でときめいた
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190:斉藤洋 『ルドルフとイッパイアッテナ』

2006-09-13 18:55:39 | 06 本の感想
斉藤洋『ルドルフとイッパイアッテナ』(講談社)
★★★★☆

籐子ちゃんの妹君からお借りしました。
これ、以前、テレビで紙芝居風のアニメになって
やってた気がするなあ。
「斉藤洋は天才」という感想を見て、
きちんと読んでみたいなあと思った次第。

アクシデントで家から東京まで来てしまうことになった
飼い猫のルドルフ。
家がどこにあるかもわからず、帰ることができないルドルフは
野良猫のイッパイアッテナに出会って字を教わる。

ルドルフはじめ猫たちのキャラクターとかけ合いがおもしろい。
児童書らしくひらがなが多いため、読むテンポが遅くなるのが
ややじれったいものの、最後の男気あふれる展開には、
「おおお!」と思いました。
続編も出てるのね。読みます。
コメント (2)
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189:藤田香織 『やっぱりだらしな日記+だらしなマンション購入記』

2006-09-13 18:42:34 | 06 本の感想
藤田香織『やっぱりだらしな日記+だらしなマンション購入記』(幻冬舎)
★★★☆☆

『だらしな日記』がおもしろかったので、2冊目をさがしていました。
図書館になかったので買ってしまった。
だらしなぶりはややパワーダウン?
マンションを購入して引っ越すために掃除したり、
犬や猫の世話に追われているせいかしら。
マンション・ペットと、三種の神器のうち二つまでが
そろってしまいましたね

「だらしなマンション購入記」と「断食合宿紀行」は
あまり興味をそそられなかったけれど、
今回も紹介されている本はおもしろそうなものが多く、
付箋で大量チェック!
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188:島本理生 『一千一秒の日々』

2006-09-13 18:34:00 | 06 本の感想
島本理生『一千一秒の日々』(マガジンハウス)
★★★★☆

失われる恋、始まる恋、別れても続く交遊。
同じ世界に生きる若い男女の、それぞれの視点で恋愛を描いた
連作短編集。
最後の「夏めく日」だけは他とまったく関連性なし。

最初の「風光る」はちょうど自分の状況そのままの話でした。
読みながら本気でぐさぐさっときた。
期間も同じだしさ。
タイムリーすぎるよ……!

島本さんの描く男の子は、少女漫画そだちの女の子の心を
わしづかみにするな~。
『ナラタージュ』の先生や小野くんは好きになれなかったけど
(話は好き)、静かで礼儀正しい、端正な感じにときめきます。

コメント (1)
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