金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

197:小坂部元秀 『浩宮の感情教育』

2006-09-22 18:39:08 | 06 本の感想
小坂部元秀『浩宮の感情教育』(飛鳥新社)
★★★★☆

これも『だらしな日記』で取り上げられていたもの。
学習院高等科で浩宮の主管(クラス担任)をつとめていた著者による回想録。
皇室について、学習院について、知らなかったことがてんこ盛りで
非常に興味深かった。
皇室についてはくわしくないので、書かれていることを客観的に見るのは
難しいのだけど……本当に特殊な世界。

しかし、率直に感想が述べづらい。
それもまた特殊性から来るものではあるのだけど。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

196:田口ランディ 『ぐるぐる日記』

2006-09-22 15:14:08 | 06 本の感想
田口ランディ『ぐるぐる日記』(筑摩書房)
★★★☆☆

だらしな日記』で紹介されていたもの。
あまり関係ないけれど、先日、藤田さんにスーパーでばったり遭遇し、
サインをねだる夢を見た。
夢の中でひどく舞い上がっているわたし。
そんなに彼女のファンになっていたとは……自分でも知らなんだ。

さてこの本は、「ネットコラムニスト」として活躍していた著者が
小説家としてデビューするまでの一年を記した日記。
田口さんって、なんとなくオカルトなイメージがあったので、
スピリチュアルな世界に対しての冷静な視点がやや意外。
自然礼賛には飽き飽き、スピリチュアルな世界も否定はしないけれど
興味が薄い……というわたしなので、コラム部分は
実は読み飛ばしてしまいました。
読んでよかったなあと思ったのは、ネット世界に関する部分。
ネットで配信した文章についてメールで文句をつけてくる人、
「傷つけられた」と訴えてくる人についての著者の考えが
述べられているのだけど、ほんと、「いやなら読むな」で終わると思う。
本でもそうだ。
反論があるなら自分も文章の形で発信すればいい。
今はその機会が誰にでもある。

そして、(もちろん傷つけないように努力することは必要だが)
傷つけられたと言う人は、書かれた世界と自分との区別がつけられない、
傷つくのは自分の趣味の領域なのだ……という部分には、
このところのもやもやした気分に決着をつけてもらったようで安心した。
人は文章を読むとき、自分が読みたいように読めてしまうのだなあ。
本当に最近、そう思う。
そういう誤読の自由が、文章の強みであり弱みであるのだろうけど。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする