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関口尚『
空をつかむまで![](http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=rhodonitegard-22&l=as2&o=9&a=4087464458)
』(集英社文庫)
★★★★☆
膝の故障をきっかけにサッカーを諦めた中学三年生の優太は、
将棋部に入ったはずが、泳げないデブのモー次郎といっしょに
むりやり水泳部に入部させられる。
県の記録保持者である「姫」と3人しかいない水泳部は、
顧問の指示で、廃校が決まった美里中学の名前を残すため、
やったこともないトライアスロンの大会に出場することになる。
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これも入試でよく出てるな~という印象の本。
トライアスロンはあくまできっかけに過ぎず、
スポーツものというよりは友情と恋愛の青春ものと
いった感じ。
この著者の小説はこれで三冊めなんだけど、
毎回消化不良というか、もっと丁寧に書いてあったら
説得力もあっただろうに……と思うところや、
釈然としないところが多くて、もやもやしちゃう。
「もっと大切にしろよ!」って好きな女の子のことで
殴りあったりとか、いまどきあるの??
姫が優太に心を開くのも、いまいち納得できず。
ラスト40ページは(伏線があったものの)
やや唐突ではあるけれど、急展開。
釈然としなかった部分をすべて
吹き飛ばしてしまうくらいの素晴らしさ。