金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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11:土橋真二郎 『扉の外』

2012-02-08 11:06:39 | 12 本の感想
土橋真二郎『扉の外』(電撃文庫)
★★★☆☆

千葉紀之が目を覚ますと、そこは密室だった。
修学旅行に行くはずだったのに、なぜかクラス全員が
密室に閉じ込められている。
呆然とする皆の前に現れた“人工知能ソフィア”は、
自分の示すルールに従っていれば生命は保証されると言う。
しかし、紀之は装着されていた腕輪を外し、
ソフィアの庇護を拒否してしまった。
他のクラスメイトはルールの支配する日常を営み始めるが、
紀之はその中で孤立することになる。

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生贄のジレンマ』の作者のデビュー作。
シチュエーションの大枠は『生贄~』と同じ。
この『扉の外』の2巻・3巻、ほかの本も同じ感じらしいから、
この作者のパターンなのかもしれない。
キャラクターも似ている。
「中二病です!」って感じの主人公は好きになれないし、
『生贄~』以上に放りっぱなしのラストにはもやもや。
でも集団の中の人間関係がたどる変化や
キャラクター同士のやり取りはおもしろく、
読んでいる間は引き込まれる。

作者は幼児体型が好きなんだろうか……
「ヒップ」という表現から、ものすごいオヤジ臭が立ち上る。

コメント
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