先日、医師会で放射線被爆に関する講義があった。「医師が知っておくべき~」と冠されていただけあって示唆に富んでいた。ただ現在の放射線事故の放射能汚染について、その安全性が強調されすぎていた傾向も感じられた。甲状腺がんの発ガンの可能性が高まるのは短期間に20mSv以上あびないと起こらないといわれている。しかし医療の現場でCTを1回おこなうと約6mSvであり、現在最新の64列高速CTを使うと時に50mSvも被爆するので、今回の事故による放射能汚染は微々たるものであるという論調であった。また心臓カテーテル検査を受けると300mSv被爆するのでこれもかなりの被爆量となる。しかし放射能汚染事故と医療被曝とは単純に比較の対象にはならないような気もするのだが。