ついこの間、サッカーの松田選手が練習中に心肺停止に陥り、治療の甲斐なく亡くなった。マスメディアの発表では「心筋梗塞」といわれているが自分の見解はちょっと異なる。まあ自分の目で診察していないのであくまでも推論の域を出ないが、たぶん心肺停止の直接原因は突然の致死性不整脈の「心室細動」と考える。まず年齢的、身体的に考えて心筋梗塞は起こりがたい。
頑強なスポーツマンで普段の運動量も並大抵ではない若者が、過去のメディカルチェックに引っかからないような「心筋梗塞準備状態」であり、それが急に発症するとはとても思えないのだ。通常は心筋梗塞を起こしやすい高脂血症、高血圧、肥満、喫煙など(ハイリスク)があって徐々に動脈硬化が進み冠状動脈の狭窄が進行し心筋梗塞を発症するというのが通常のパターンである。ハイリスクであるならば、それこそ前もって分かっていてもよさそうである。しかしとても松田選手がハイリスクグループには入っているとは思われない(喫煙はしていたらしいが)。
(後日談であるが、ネットでは病院収容後「心臓カテーテルをやって冠状動脈の狭窄箇所を拡げた」とあるので心筋梗塞というのは本当のようであるが、しかしやはりあの年齢のアスリートでは考えがたい原因である)