今年も東京マラソンが終わった。なんのかんのといいながら朝9時から夕方の4時までずっとTV中継を見続けてしまった。もちろんこの寒い中、現地まで見物にいくつもりなどはない。しかしTVをみていて4万人ものランナーが東京を駆け巡る様は圧巻であった。これはこれで凄かった。それにつけても鼻につくのは番組の「ドラマ仕立て」の脚色である。それぞれのランナーにはそんなに個人的ドラマや感動的なモチベーションなどないであろう。ところが少しでも取っ掛かりをみつけると針小棒大にドラマを仕立て、無理やり「さあみんな感動して下さい」とばかりの演出をしているように感じる。視聴者のほうも「感動をありがとう、勇気をありがとう」などの言葉が平気ででてくるのをみると、普段から感動したがっているのか、勇気をもらいたがっているのか?という感じがしてならない。これら感情は本来は自然発生的のはずであり、仕掛けられて引っ張り出されたのであれば「うまいことしてやられた」と自分は感じてしまう。最近の演出仕立ての番組作りに胡散臭く感じてしまうのはどうも私だけではなかろう。