まあ生活消費センターのように名指しにされているわけではない。「ただちに医師に」と職種が指定されているだけで特定医師個人を名指しているのでもない。しかし「医師に相談」という文言は患者にしてみれば不安を煽られるものなのである。この不安の解消するためには救急外来にいくか、あるいは夜でも病院や医師宅に電話をかける行動につながるのである。また文言の前に「すぐに」とか「ただちに」とか記載されていたらなおさらである。自分が救命センターに勤務していたころにはこのような問い合わせ電話の対応で苦慮した。自分が学生時代は中毒学などという講義はなかった。今でこそ少しずつそのデータは集積されてきたが、当時「医師に相談」などといわれても星の数ほどある工業用製品やら農薬のどれをどのくらい服用すればどのようなことになるなど知る由もなかった。