その水掛イベントのショーの最中は、全員がキャーキャーいって大騒ぎで喜んでいる。全員私服であり特に水着を着ているわけではない。TVのインタビューでは「着替えやタオルなどは用意してきていない」そうである。しかし頭からずぶ濡れ状態でも全員がよろこんでいるのである。この笑顔と喜びようは、急に降ってきたゲリラ豪雨で同じようにずぶ濡れになったときの顔ではない。ずぶ濡れという状態は同じでも、これを楽しいイベントの流れの中で精神状態を高揚させて巻き込んでしまえば、まさにトランス状態のようになってしまう。濡れた観客はインタビューで「このまま、また園内を周って自然乾燥させます」とぬれた衣服に対して不平を言うものはいない。観客を喜ばせて、そして同時に熱中症対策にもなっており、主催者側としてはまさに「濡れ手に粟」状態であろう。うまいことやったものだ。