大昔、清涼飲料水があまり出回っていない頃は、結構水道水をよく飲んだ。麦茶にすることもあったがそのまま蛇口から流れる水を顔を横にして直接飲んだものである。小学校では夏休みに入る前の注意で「生水は飲まないよう注意しましょう」などといわれたことを覚えている。でも今になっても「生水」とはどの水のことを言っていたのだろうと疑問は解けないままなのである。当時でも巣鴨の上水道普及率はかなり高かったと思うが確かに近所にも井戸はあった。ハンドルバーを上下に動かし手動で汲み上げていたが、出てくる水は柔らかくて美味しかった。これが学校でいう「生水」だったのだろうか? あるいは水道水でも沸かさなければ生水というのだろうか今でも謎である。まあ当時は何を飲んでも下痢をした記憶はない。少なくとも井戸水のほうが冷たくて美味しかった記憶だけは残っている。それから数年して近所の井戸はなくなった。