某首相経験者のコメントであったが「一国の首相はもともと周りから批判されたり文句を言われたりする職業なので何を言われてもしょうがない」と言っていた。世の中で不都合や不具合が悪いことがあれば「行政が悪い」と役所がやり玉にあがることも多い。たぶん両者とも不本意であろうが、同様に医療機関にとっても、初回から悪玉に設定されるのは極めて不本意なのである。特に診療の流れの中で生じた結果が予期されたものか、不慮の顛末なのかの因果関係を証明することは極めて難しいことである。医療訴訟では種々の資料を検討しつくしてもそれを証明することは困難である場合が多いのである。それなのに事故直後からすべて医療側の過誤であるように報道されるのは事実誤認でもあり思想誘導ととられてもやむを得ない。<o:p></o:p>