吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

川崎市老人ホーム介護士事件雑感 その2

2016年02月24日 06時10分24秒 | 日記
 病院は急性期病院へとシフトさせ、今までの慢性期疾患では赤字が出る様な点数配分にしたのである。そして当初は在宅医療やら在宅介護に手厚く点数をつけたのであるが、今年の点数改正では在宅関連も点数を厳しく削るようになってきたらしい。

 つまり医療の現場から在宅の現場へ患者を移行させてください、そちらの方を手厚くしますといって、しばらくしたら在宅医療の点数を削り始めるのである。結局、梯子をかけて登らせておいて、あとで梯子を外すやり方である。

 介護の現場もなかなか仕事量の厳しさの割には給料が安く、人がいつかないようであると聞いた。
 そして今回このような事件である。決して、仕事の厳しさ、過酷さ、給料の安さのためが、今回の傷害致死事件の原因のすべてであるとは思わないが、認知症の高齢者の介護は筆舌に尽くしがたい壮絶な現場であること自分もみてきたのである。