吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

最悪の事態 その3

2018年04月21日 05時55分06秒 | 日記
 救助者である女性の参加を拒絶し、神聖な土俵上で人が死ぬことを是認するのはまったくおかしい。「おい女性を土俵にあげていいのか」と言ったこのヤジの本人には猛省を促す。相撲の神様だって、神聖な土俵上で人が死なれたら不本意であるだろう。神事であるのはわかるが人があってこその神事である。優先されるは神事ではなく救命である。このヤジの本人には呆れ返る。
 さてそしてこのようなヤジをもたらしたであろう遠因は、土俵に最初に駆け付けた男性関係者が揃いも揃って「役立たず」「烏合の衆」であったこと。少しは心肺蘇生を覚えてほしい。
 というかこのようなスポーツ(相撲はスポーツではなく神事という議論は別にして)の大会現場では今では緊急に対応できるスタッフの配置か、あるいは関係者にトレーニングを積ませておくのは近年常識である。
 3万人も参加する東京マラソンでは毎回心肺停止者がでるにもかかわらず、なぜ全員救命され社会復帰できているのかも相撲協会は知るべきであろう。今までの相撲界の不祥事は別になんとも思わなかったが、今回だけは最悪だと感じた。