吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

フェレットにかまれ感染症で死亡の警官 公務災害と認定 大分県警 その2

2019年11月18日 06時38分12秒 | 日記
 もちろん亡くなった警察の方にはお悔やみ申し上げる。
 しかしそれとは話は変わるが、ちょっとあり得ない話である。2002年に動物にかまれ蜂窩織炎になったというのは理解できる。しかしそれが原因で果たして約17年後に亡くなるというのは理解しがたい。
 蜂窩織炎と言うのは「急性炎症」である。それが全身に回って敗血症で亡くなるとしても数か月以内である。それが17年間遷延することはありえない。報道には記載されていないが何かしらウイルスの侵入によってそれで慢性感染症となった可能性はありえないでもないが、それならば蜂窩織炎が死亡の原因ではない。
 17年という年月を考慮すると肝炎ウイルスの感染も疑われる。しかしまずフェレットが肝炎ウイルスを常在的に保有しているかどうかというのが疑問。
 たぶん「17年前の事故で、ずっと闘病し、つい最近亡くなった。それが公務災害と認定された」ということがメディアの報道ポイントなんだろう。メディアにとって死亡原因はどうでもいいのである。でもこちらとしてはツッコミどころ満載の報道内容である。嘘はやめてほしい。