吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

無理難題 その1

2021年05月07日 05時49分18秒 | 日記
 最近、河野行革大臣が「余っているワクチンがあったら予診票がなくとも一人でも多く廃棄することなく使用してほしい」といっていた。掛け声かけるだけならだれにでもできる。最前線でワクチン接種に携わっている行政、医療従事者はたぶん、「ウンウンその通りだ、よし我々頑張って少しでも無駄なく使おう」と思った人はたぶんいないと思う。
 今現場は大混乱している。複雑なワクチンの注文、受領後の国へのロット番号の報告、開封後6時間以内の使用、1本で6人分の予約者のスケジュール管理、接種後の体調観察、行政への事後請求(これも接種者の背景によって複雑多岐)、国へのネット報告等々が次から次へと屋根瓦層のようにだぶって押し寄せる。しかもそのなかで2回目のスケジュール管理も同時に行う。
 個別接種では各開業医でこれらをすべて行うことになる。とても通常診療との平行は無理。そこにきて「予診票なくても打っていい」ということをするとネット登録、予約、事務請求が動かなくなる。つまりすべての事務手続きの流れに支障が出るのである。