うちでは在宅支援診療所を標榜しているので24時間連絡がつくような体制をとっている。時間外の電話は自分の携帯に転送されるようにしている。今年の年末年始の休暇中もいろいろな出来事があった。大晦日、家族と遠出している出先で携帯が鳴った。「もしもし、あ 吉田さん? ○○だけど~薬が昨日で切れちゃったのよー」と高齢とおぼしき女性でおなじみさん風の口調。 こちらは手打ち蕎麦の店で昼食中の突然の電話であった。(え? ○○さん? 覚えがないなぁ 血圧の薬か? 糖尿の薬か?) 年末年始は休暇中に薬切れが起こらないよう1ヶ月以上前から個人個人の患者さんで調整しているはずなのだが。とにかく○○さんという名前でおかかりの患者さんに記憶がない。しかし「え~っと、どなたでしたっけ?」と聞くわけにもいかず、「はい、そうですか、大変申し訳ありませんでした」と平身低頭の自分・・・。
しかし型落ちで安くなったシューズでは自分にあうサイズも余計少なくなりますし、またデッドストックだったものでは靴底のラバーが劣化してクッション性が悪くなっている場合もあります。あまり自分はグッズにこだわりはないので当初いい加減なシューズを履いていたら、足にマメはできるは爪下血腫をつくるは、最悪だったのは膝を壊したことですね。つくづくシューズの重要性が身にしみました。今では、どんなに高くても自分の足にフィットしてクッション性がよくないと購入には至りません。ここは譲れないところで安易に妥協したらケガをすることになります。まあ夢は東京マラソンかホノルルマラソンでしょうか・・。でもこの調子だと走力アップの前に年齢的な体力ダウンのほうが早そうですが。ジョギングしているとビラ配りの人に時々声をかけられます。歩いているのと変わりないぐらい遅いのでしょう・・・(寂)。
テニスやジム通いなどは結構、道具代やら施設利用料がかかるようです。ジョギングのいいところは施設利用料がないこと、いつでも、どこでも、一人でも行えるということです。なので昼休みの時間や夜、医師会が終わってからなど、自由に時間が使えるのが魅力です。しかし安くて済む・・・と思っていたらそうでもありませんでした。昨日も書いたようにシューズがとにかく高いのです。ニューモデルになれば¥12000~¥15000くらいします。型落ちでも¥8000くらいはします。しかも自分の幅広甲高の足にフィットするシューズはそれほど多くありません。しかも買ったとしても3ヶ月くらいで買い換えるはめになるので経済的ではありません。ショップの店員さんに3ヶ月使用のシューズをみせたところ、「あ~こちら側のラバーがかなり減ってますね。新品購入したほうがいいですよ」と・・・。1ヶ所だけのラバーの減りはそこだけ部分的な修理で何とかならないのかしらと思うのですが。
一昨年は自身いろいろ身体の不調をきたしたこともあって、一念発起し「ジョギングを1年間続けること」を目標にあげました。平均するとまあその目標は達成できたようです。大学時代の柔道部の同級生には「お前は学生時代には根性がなかったが、今になって根性があるとわかった」といわれました。まあしかし別に根性があるから走れたわけではありません。学生時代の柔道の練習のほうがはるかにきつくて辛かったです。あの時の辛さに比べれば月間200kmくらい何のこともありませんでした。ネットでみると今のジョガーでかなり多くの人がこれ以上の距離を走っています。このくらいは自慢にもなりません。でもこのペースで走ると3~4ヶ月に1足シューズが潰れます。その都度1万円くらいのシューズ購入となり結構、お金がかかって痛いです。なんだ、走るだけのスポーツなのにこんなに金がかかるのかいなと、ちょっと不満ですが。
世の中ではTPPに参加するかどうかもめています。何だか、どうせ乗るなら早いうちに乗船しておいたほうが後々顔が利くというような乱暴な議論もあるようです。しかしながら医療の世界ではTPPが導入されると、おそらく国民皆保険制度は破綻することになるようです。自己負担割合は異なりますが、誰もが同じ額で医療が受けられるという日本特有の制度が終焉を迎えるかもしれません。外国の安い労働力及び安い医療インフラの流入は、医療費自体を下げるかもしれません。安ければ安いほうがいいという考えもあります。しかし医療のコストを落とすことは医療材料や医療の質を落とすことにもつながりかねないでしょう。もちろん医療の質を国民が問わないというなら安いものでもいいでしょう。2000年ごろにヒラリー・クリントンさんが「日本の国民皆保険の医療制度は米国も見習うべき」といっていたのは何だったのでしょうか? 結局、米国主導の渦に巻き込まれて国民皆保険制度は崩壊していくのでしょうか? まあいずれにせよTPPは医療の分野ではそぐわないと考えますが・・・。
昨日「今年も厳しい医療情勢である」と書きましたが、昨年は当地域の中規模の基幹病院がひとつ閉院になりました。院長先生の診療内容は良く知っています。優秀な先生であり、また患者さんからも人気のある先生です。地元に根ざして地道な診療をしているにもかかわらず閉院してしまったのは、やはり保険医療点数の低さからでしょう。半ば国の施策によって廃院に追い込まれたといっても過言ではありません。都内における中小の病院の経営状態は極めて厳しいです。このまま国から毎年点数の締め付けが厳しくなると自分のような個人開業医も危うくなっていくかもしれません。医学の勉強だけしていれば生活できていた数十年前が夢のようです。今では経営コンサルタントもはっきり言っていますが、「開業も経営戦略をきちんとたてないとやっていけません」と。なんだか本末転倒のような気がするのですけども・・・。
そういえば思い出しましたが、昨年の新年の診療開始日に胸部大動脈解離の患者さんがこられました。新年早々肝を潰しました(潰したのは患者さんのではなく私の肝です)。今でもよく見落とさずに診断しすぐに救急車で転送することができたと神に感謝?しています(笑)。患者さんは元気に当院に通院されております。本当にあっという間の1年でしたが、今年も診断の見落としがないように、そして遅滞なく専門施設に送れるよう毎日努力する・・・つもりです。父から継承して自分が開業し4年と3ヶ月・・・、まだまだ患者さんは昨年と比べて増えているわけではありません。当地域では何か特色をださないと今年も厳しいでしょう。当地区では自分はまだまだ「遅れてきた2代目」ですので・・・。
本日1月4日より診療を開始いたします。旧年中はいろいろなことがありました。特に3月11日の震災では東京でもかなりの混乱がみられました。そしてその後に引き続いて節電やら放射能問題やらで・・・。当院の診療では旧年中は特段の事故もなく終了することができました。特に大事なことは患者さんの病気が重症化する前にきちんと専門施設に紹介転送できたかです。何人かの方が重篤な疾患でしたがこれも危機一髪でなんとか切り抜けることができました。つくづく痛感したのは自分の臨床の力をきちんと磨いておくことが必要であるということです。でも言うはやすし行うは難しですね。今年こそ平穏無事な1年であることを祈念しております。それにしてもあまりインフルエンザがまだ流行していませんね。嵐の前の静けさなのでしょうか?