
よくはみえないが
なにかがゆれている
ひ~ら ひ~ら
ひらひら
なんだ これは?
ひ~ら ひ~ら
ひらひら
ん? わたしのひだりて?
ゆれているのはひだりて?
だったら みぎては?
そしてわたしのからだは?
ん? ない なにもない
あるようににはおもえない
ひ~ら ひ~ら
ひらひら
ひだりてがあるのみ
あ そのてをつかまれた
もう ひ~ら ひ~らできない
どうしたのだ?
あ なにかがめのまえに
なに? このぼんやりしたもの
かお? どうもそうらしい
ひだりてをつかんだのも
こいつらしい
かおのしたのほう
そう くちというあたり
そこがうごいてる
でも わたしにはきこえない
きこえたところで
なにをいってるのか
たぶん もうわからない
このかおのまわりに
なにかがただよっている
かなしみ? あわれみ?
それとも とまどい?
どっちにしても
わたしにはいらない
だからじゃけんに
ふりはらってやった
かおがおどろいたように
ためらい ひっこんだ
くうきがすこしゆれたのは
そのかおのためいき
でも もういらないの
ほんとうにいらないの
ひ~ら ひ~ら
ひらひら
ひだりてがゆれる
だれ? だれなの?
わたしのひだりてを
ひ~ら ひ~ら
ひらひら
うごかしているのは?
ん? いのちだって?
わたしをこえた
わたしではない
いのち?
ひ~ら ひ~ら
ひらひら
ゆれているのは もう
わたしのものでもない
いのち? だったら・・
ひ~ら ひ~ら
ひらひら
ひ~ら ひ~ら
ひらひら