六文錢の部屋へようこそ!

心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

【チャレンジ】短歌もどき試作 十三首

2013-12-05 01:43:47 | ポエムのようなもの
 ほとんどはじめての試みです。写真は、12月3日、夕暮れ時。

          

     ふたたびは逢うか逢わぬかやじろべえ傾く方から一歩退く

     ハンカチの対角線にある寡黙時間がコトリ落ちゆく波紋

     気が抜けたビールのように笑えますほろ苦き澱咀嚼しながら

          

     沈黙のかたちを満たすコップ酒ゆるゆると飲みゆるゆると酔う

     ざっくりと無想の鎌で刈る草を横たえている墓標のごとく

     夜削る鉛筆は鋭く尖れかし自分史記す小さき字のため 

          

     自分史をつつけば赤い不発弾マニュアルなくし錆びゆくままに           
     
     匿名に包囲されてるわがブログ非国民とのコメントが付く

     不都合な星を墜として生き延びた四分の三世紀なおも曲折

            

     自画像に塗れない色が多すぎて結局残るへのへのもへじ

     出てほしくない星も出る地平線私はいつも出遅れた星

     ショスタコの五番はやはりレクイエム若きあの日の私のための

     世の中をはらりと見せる観覧車回ればきりり軋む感傷


コメント (2)
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