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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

【WANTED!】汝小さきものよ!してその名は?

2010-09-04 15:32:21 | よしなしごと
 ひとは、想像を絶する巨大なもの、例えば巨峰や大海原、広がる湖面、大瀑布、巨岩、巨木などを目の当たりにすると、思わず畏怖の念に駆られるようです。それらは古今東西の原始宗教の崇拝の対象でもありました。
 同時に人間はそうしたものの模倣もしてきました。
 バベルの塔に始まり、ピラミッドや大伽藍などの建造がそうです。
 現代でいえば、サグラダファミリアやスカイツリーなどもその部類かも知れません。

 私たちの驚きはそうしたマクロなものと同時に、ミクロな世界にも及びます。
 なにげない花々の極小部分の神秘な華麗さ、小動物のまさに不可視との境界にあるような微細なパーツにまで施された精巧さ、まさに「神は細部に宿る」という言葉を想起します。
 そんなミクロを写真でうまく表現できるほどのカメラも腕ももっていませんが、そうしたものを見かけるとついシャッターを押したくなります。

     

 ここに掲げたものはすべて体長一センチ、ないしはそれ弱のものです。
 最初のものは小型の蛾の仲間で、奇しくも、マイミクのSarahさんが昨日の日記でランタナの花にとまっているのを載せていらっしゃるあの蛾と同じ種類のように見受けます。

          

 さて、次の虫なのですが、以前、庭に水を撒き始めると足長蜂がやってくると書きましたが、最近はその蜂の代わりにこの虫がやってくるのです。水を撒き始めると、ふっと飛び立ち、私の周辺を巡ってから、ここなら水がかからないだろうという箇所に止まります。
 そうして一端止まるとしばらく動きません。カメラを一五センチぐらいに近づけても、フラッシュをたいても、逃げません。一度そっと手を触れたら、さすがに飛び立ちました。

        
     

 問題は、この虫の名前です。
 全長は一センチ足らずです。
 写真としては上の方がピントもよく合っているのですが、逆光気味なので、実際の色合いとしてはややピンぼけ気味の下の方が近いと思います。
 はじめはホウジャクの幼型かなと思ったのですが、長い口吻もありませんしホバリングもしません。小さいけれどこれで成虫のような気がします。
 どなたかご存じの方教えて下さい。

     

 最後はやはり一センチぐらいの小型の蜘蛛です。
 うまく撮れているわけではありませんが、暗いところにいたため、フラッシュを焚いたら、蜘蛛と蜘蛛の糸が白く光って妖しげな写真になりました。

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見知らぬ道の角を曲がると、そこには緑の塔があった。

2010-09-03 11:39:33 | インポート
 久々に自転車で出かけました。
 この酷暑の続く日々、自転車での外出は古希過ぎの身には過酷であるというより危険ですらあります。
 しかし敢えて出かけました。
 歩くとか、ジムへ行くとか、プールへ行くような特別な運動の機会をもたない私にとっては、この間の車の多用は決定的な運動不足を招いていますし、たまには外気を直接浴びて出かけたいものです。
 
 目的地は二、三点ありましたが、すべて近くで、さほど時間を要しないこともありました。こんなとき、車はいちいち駐車場所を見つける必要があり、かえって面倒な場合もあります。
 
 いずれも急を要したり時間の約束があったわけでありませんでしたので、汗を噴き出さない程度にゆっくり漕ぎました。
 こんな場合にも、私なりのルールは崩しません。それは少し遠回りになってもいいから、できるだけ通ったことがない道を行くということです。
 いつも見慣れた風景ばかりではつまらないと思うのですが、車ではそうした小回りがきかないので、自転車に乗った場合がチャンスなのです。

        
 
 先が長くないので、できるだけいろいろなものを見てやろうといういう貪欲さもあります。「生きているだけで丸儲け」という言葉がありますが、私の場合は「生きていることはそれなりに苦痛を伴うことが多いから、その埋め合わせにできるだけ快と感じるものを経験しなければ損々」という欲張りなのです。 
 
 そのおかげで、やはり面白いものを見ることができました。
 ちょっと脇道に逸れて角を曲がったとたん、緑の高い塔が目に飛び込んできました。しかも装飾つきです。回りに高い樹木がないのでその異様なたたずまいはいっそう目立ちます。

        

 近寄ると、芯になっているのは棕櫚の木で、しかもかなり高いものだと言うことが分かりました。それにびっしりと巻き付いて花を咲かせているのはノウゼンカズラだと思います。ごらんのように棕櫚の木はその先端に数枚の葉を見せるのみです。

 棕櫚の木にとっては迷惑な話だと思うのですがどうでしょう。しかし、あるいはこの酷暑の折から、ノウゼンカズラのおかげで涼しい思いをしているのかも知れませんね。

 他にはたいしたものは見ませんでしたが、この地方ではここ一〇日以上、夕立もなく、雨らしい雨も降っていないので、立ち枯れている植物たちが無残でした。
 かくして、私の自転車によるプチ旅は、無事に終了しました。

        

 九月に入ってからも暑い日が続きますが、こころなしか一頃のような湿気が少なく、その分、気温の割には過ごしやすいのかなとも思いました。

<付記>上記とは別の日ですが、暑い盛りにセールスマンの訪問を受けました。上下スーツに身を包み汗だくでやってくるのはとても気の毒で、勧めるものを買ってやろうかなとも思いましたが、全く必要のないものでしたのでお断りしました。
 
 私がサラリーマンをしていてスーツ姿で過ごしたのは、今から五〇年ほど前から四〇年ほど前への一〇年間で、当時は、今ほど暑くはなくて、三〇度を過ぎると大騒ぎをしたものです。


コメント (9)
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