「ほら、のどかでいい所ね~^^」とT君のお母さんは言った。
今日はT君のお母さんと、某私立高説明会に参加。
その学校はちょっと街並みから離れた場所にある。駅をおりて、更にバスに乗り継ぐ。バスからは畑の風景がずっと広がる。小鳥でもピーチク鳴いてそうなのどかな所だ。
「今日、ここに来る事、keke君に言った?」
「まだ、言ってませんよ、T君のお母さんとでかけるって言っただけです。」
「うちもよ~keke君のお母さんに誘われたから、って言って出てきたの。^^」
親だけで勝手に高校説明会に行くと言ったら、子供はどんな怒り狂いを起こすか分からないから、言えなかったのだ。(たぶんT家も同じ状況なのだろう)
「それにしても、よそは子供もちゃんと参加してますよね~ーー;」
「ほんと・・・ほら、あそこは両親と子供で来てるわよ」
素直に親と説明会来る子供を横目に、子供に内緒で説明会に来る自分達。この違い何なのか。
やがて、説明会は始まった。
この高校の一番のウリは進学率の良さだった。同程度の公立高に比べると、断然進学率が良いのである。この静かな環境で、勉強に勤しめば、大学進学も間違いないのであろう。私とT君のお母さんは満足し、また息子達のだらしない自慢をしながら帰った。
そして、家に帰るとkekeさんが居た。
「実は、T君のお母さんに誘われて、高校の説明会に行ってきたんだよ~^o^」
「どこどこ~」
と、袋を見るや否や、kekeさんはがっくりした。
「周りに何も無いからヤダって言っただろ!!!」
「まてまて、ごらんよ、この円グラフを見なさい。大学の進学率が・・・」
「大学に行くとは、まだ決めてないっ!!」
「大学を出た方が大抵、給料もいいよ。」
「大学を出たって、sake程度だろ。sakeみたいに失敗の人生を歩みたくない。」
「し・・失敗・・・・?」
「勉強ばっかしてて、友達もろくに居ない失敗の人生だ。」
ガ~~ン!(☆o☆)そう言われてみるとそうかも
それ以上何も言えませんでした。。。
※写真はkekeさんが小学時代の作品です。強い風が吹くとぎこちなく回ります。