ひげ爺のお産・子育てご意見番

子どもは育つ力を持って生まれてきますが
親に子育てする力が減っています。
親育て支援の中で感じたことを書いています。

ミルク育児と母乳育児

2007年08月17日 | インポート
こんな質問がきました。
ミルクで子育てをしている方の悩みです。
このような問いあわせもよく来ます。
そして私が母乳哺育推進派だと思われているようです。

たしかに「ミルク」より「母乳」がいいのは当然です。
しかし「母乳」でも飲ませ方や子育ての考え方が間違っていれば「ミルク」で素晴らしい飲ませ方や子育ての考え方を持っていれば「ミルク」の方がいいと思います。

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「3月に女の子を出産しました。
乳首が扁平のため、入院中から搾乳等で少量ですが母乳とミルクをあたえていました。
退院後も母乳の出はよくならず、悩んでいた生後20日ごろ、急性胃腸炎になり、点滴と薬の服用が続きました。
服用後2~3週間は授乳をしないように言われ、搾乳しておけばよかったのですが、
何も口にすることができない状態で余裕がありませんでした。
結局母乳は全く出なくなりました。

私の最近の悩みは完全母乳のママの言葉です。
母乳をあたえてないと病気になる母乳じゃないと赤ちゃんは母親の匂いを覚えないから他の人との区別ができないミルクでは愛情が伝わらない等、色んなことを言われます。
本当にそうなのでしょうか?
完全にミルクだけなのは悪いことなのですか?
母親失格なのですか?
吸ってもらうと出るようになると考え、出ない乳首を吸わせていますが号泣されて、余計に落ち込む日々を過ごしています。」
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扁平乳頭で母乳育児をがんばりましたね。
母乳育児の大切さは、あなたが言っているようなことです。
しかし、「ミルク」だから悪いのではありません。
いろいろな事情で「ミルク」にならざるをえないこともあります。
ミルクを与えているお母さんは悪い親だというのは間違っています。

たしかに、栄養面の利点で考えれば「母乳栄養」です。
大切なのは「栄養」だけでなく「子育て」なのです。
母乳でも、おっぱい飲ませながら気持は他のことばかり考えている.授乳中にテレビや携帯電話に夢中になっている等は母乳育児とは言いません。
ながら授乳は「赤ちゃんにとって害」です。
赤ちゃんに話しかけ、楽しい雰囲気で授乳する事が重要です。
「目を見て」と書くと、私の赤ちゃんは目を見てくれませんと悩んで相談に来ます。
優しい声で愛情を持って接したら見てくれます。
授乳中は身体だけでなく心も向き合う」事が大切です。
「自分は愛され.認めらている」という心の安定感と安心感がもてることは自尊感情又は自己肯定感と表現します。
「抱っこして母乳を授乳する」事が大切です。

赤ちゃんが元気に成長できるように充分なミルクが必要なのです。
現在の母乳育児の重要な部分である「愛されている」という安心感がもてるようなミルクの飲ませ方が大切なのです。
それは母乳を飲ませているときと同じようにして、語り合いながら見つめあいながら心も向かい合って授乳することです。

沈んだ気持でミルクをもらっている赤ちゃんは「私のお母さん、大丈夫かな?育児不安になってて」と思っているでしょう。
赤ちゃんはすべて親の心や気持ちを見抜いています。
親が悲しい顔をしていれば赤ちゃんも悲しい顔をします。
赤ちゃんは、あなたと表裏一体です。
赤ちゃんの笑顔はあなたの笑顔。
赤ちゃんの悲しい顔はあなたのかないい顔。


赤ちゃんと。お話してみてください。
赤ちゃんは必ず理解しています。
胸張って言ってください「私は母乳育児でがんばったけど母乳が止まりました。
愛するあなたの命を守り健やかに成長してくれるように母乳育児と同じ気持でミルクで育てています」と
語ってあげてください。
気持ちが楽になりますよ。
赤ちゃんは元気なお母さんが大好きです。
そして安心するのです。

10年後20年後を考えて子育てしてください。



コメント
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