史談会の終了後A様が近寄ってこられ、「歴史秘話ヒストリア」で赤穂義士のことをやっていたのを見られましたかと仰る。
心当たりがないがそう遠くない話らしい。大高源五右衛門のことも登場したらしく、話はそちらに移った。
A様のお宅に「大高源五右衛門の鎖帷子」が有ったというのである。話は古くなるが太平洋戦争で蔵が被災して燃え、大事なものを一切失ったといわれる。
御母堂の悲嘆ぶりが強く印象に残っているといわれるが、特にこの品物を失ったことを残念がられていたという。
御話からすると母屋は被災せず蔵だけが直撃弾を受けたらしい。
A家は細川家世襲三家老の一つA家の分家筋にあたられるが、こちらも家老を輩出された御家柄である。
当時の御当主が江戸詰めでもあったのだろうか。 貴重な史料がこのような形で失われた。
最近文書類がオークションなどに出品されて拡散している。研究者の膨大な資料が遺族の手により遺棄されたりしている。熊本近代文学館が歴史資料の保存や研究、公開展示をしようと組織を改編して、新しく発足する。
私は規模においていささかの不満があるが結構な話だと考えているが、文学関係者には不評らしい。
某先生が残された膨大な資料や書籍の行方が気になって仕方ないし、知人友人が所蔵する貴重な書籍・史料などもなんとか散逸しないようにと願うばかりである。