津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■昭和49年初版「航米記」を読む

2016-10-06 14:49:28 | 書籍・読書

 熊本藩士・木村鉄太が、小栗上野介の従者としてポーハタン号で米国を訪ねた記録である「航米記」が、昭和49年に発刊されたいきさつは、同書に附録されている「出版ニュース」その他の挿し込みのパンフレットなどで知ることが出来る。
昭和46年7月出版社・青潮社社長高野和人氏により発見され、昭和49年3月氏の手により出版された。当時の地元新聞報道などでも大々的に報道され、熊本の人々に驚きをもって迎えられた。
                                                                         

但し49年版は鉄太の筆跡そのままに発刊され、仮名文字書きである。また諸々に鉄太の筆による見事な絵がちりばめられている。
この本の内容もさることながら、「出版ニュース」や差し込みのパンフを見ると、この時代の識者の興奮ぶりが良くうかがえる。
以下は熊本大学教授・松本雅明先生の寄稿文である。

仮名文字書きの鉄太の筆跡がそのままで構成されているが、これが読もうとすると結構難儀である。
その後この著は現代文に訳されて新たな形で発刊されているが、今では日本の古本屋でも購入が難しい希少本となった。
もっともAmazonでは数冊見受けられるが一万円近い値がついている。

                                                                                                            

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