津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■袖判文書「北条泰時下文」

2025-02-02 15:51:51 | ご挨拶

 「袖判」文書を色々さがしている中で、阿蘇三郎惟成に宛てた北条泰時下文を見つけ出した。熊本大学図書館所蔵のものらしい。
我家の近所の地名に「三郎」があるが、このあたり一帯が三郎惟成が健軍神社大宮司職を勤めるとともに治めたところらしい。
             
 さてこの書状は「下文」とよばれるものだが、料紙の右端に泰時の花押が書かれているが、料紙の右端を「袖」と呼ぶところから、右端に判(花押)が据わるこのような形式を「袖判」と呼ぶ。
ちなみに左端を「奥」、上を「天」下を「地」と呼ぶ。

 後には借金証文に藩主の花押が据わる余り名誉には程遠い、「袖判借状」という文書へ受け継がれていく。
藩が大金を調達しようとするとき、借主が藩主の署名を求めてきたものらしい。
度重なる資金調達はそこまでせねばならないほど信用を落としていたことが伺える。

             

コメント
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