過日スーパーで「ふきのとう」がパック詰めにされて売られていることに気づいた。
思わず買おうかと思ったが、今の妻ではとても料理することはできないのではないかと思い、諦めた。
「ふきのとう」は漢字では「蕗の薹」である。「蕗」の字は何方も書くことはできるだろうが「薹」は簡単には参らぬ。
私は「草冠に吉、宀冠の点を取って室」と覚えている。
薹
俳人「富安風生」氏がよく、「漢字」を取り上げて作句されている。
むつかしき辭表のの辭の字冬夕焼け
寒といふ字の一劃々々の寒さ
その富安先生ならば、「蕗の薹」をどう句にされるだろうかと思って調べてみると、お父君との思い出として「蕗の薹」が登場していた。
蕗の薹炙れば父と居るごとし
蕗の薹炙ればせちに父懐ふ
そうか炙ったままで食べる手があると気づいた。
しかし、蕗の薹は「薹」がたったものでも、「蕗」自身もうっすらとした苦みがたまらない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます