前回は在物神宗教だった。
今回は、創造神を神イメージとして活動する宗教を考えよう。
こちらは創造神宗教と呼ぼう。
<対極的な認知構造>
創造神は多くの点で在物神と対照的だ。
まずそのイメージは、人間は外から理念として与えられる。
最初は在物神のような「ジーンと感じる」実在感はゼロだ。
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そして在物神を知らせるための理念(言葉)がメッセージとして追加されていく。
こうして知識が増すにつれて、実在感が増していく。
実在感を得るプロセスが正反対なんだね、在物神と。
<創造神自らが手がかりを与える、という建前>
メッセージを与えるのは、創造神ご自身となっている。
そのあたりはこうなっている。
古代イスラエル民族に、超霊感者が周期的に出た。
そして、創造神と自称する存在が、彼らに幻、~映像と音声~でメッセージを送る。
そのときその存在は「私は万物の創造神」だと自ら名乗る。
超霊感者はそれを信じて受信し、メッセージ内容を「言葉で」書き留めた。
そしてイスラエル民族もメッセージは創造神からのものと信じ、その文書を民族をあげて保存した。
受信メッセージを中心にした文書は「聖書」として残ってきている。
<「知る」につれて実感は増していく>
つまり~
創造神イメージは、実感も何もないところに、言葉でもって理念として与えられた。
⇒ 理念は「聖句(聖書の言葉)」でもって次々に追加され、関連事項の情報が増えていく。
⇒ 人間はそれを手がかりにして、「知っていく」・・・これが創造神だ。
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そして~
知ると共に、実感も増してくる。
さらに~
その実感も、単なる「ジーンと感じる」ていどの実在感に留まらない。
⇒ 知る度合いが増えると、「しるしと不思議」~英語では「サイン・アンド・ワンダー(sign and waonder)~が現れる。
⇒ こうして、物質を認知するとき以上の実在感(リアリティ)に至る。
・・・夢のような話に聞こえるかも知れないが、創造神の認知は、そういうプログラムになっている。
今回は、ここまでにしよう。