りんたろうくん。
突然、奇想天外な世界イメージが出てきたね。
ちょっと「引きたい気持ち」になったかも知れないね。
だが、創造神がどんな方か、いかなる世界を展開するか、の聖書の思想はまだまだ詳しくなっていく。
それにつれて、自分の五感でみえている世界に、新しい見方を与えていくよ。
<「占い被害」の急増>
だが、今はまず、一つの社会問題を考えよう。
今日は少し長くなるよ。
「占い」という仕事があるね。
昔から有るけれど、日本ではこの数年間で、これによる被害が七倍に増えている。
消費者センターに訴えられたものだけでも年間、1000件に上るという。
泣き寝入りした人はもっといるだろう。
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被害の多くは、ネットでの「無料占いサービス」に誘い込まれたものだ。
たとえば、職場である男性を好きになった女性がいる。
言葉を交わしたこともないが、彼の気持ちを知りたくて「占い」を願い出る。
無料だからと思ってやりとりしていると、盛り上がったところで「ここから有料」というゾーンに誘われる。
どんどん深入りして、カードで支払っている内に、年間100万円とられたというケースも少なくない。
占いが当たってないことに気付いて、振り返ったらそうなっている。
累積被害総額、850万円、という女性もいる。
<在物神宗教と同じ仕組み>
占いの仕組みは、在物神宗教の仕組みそのものだ。
それは~
物質の中に染み込んでいるとイメージする神様(見えない影響者)に対面し、「ジーンと感じる」ことを繰り返す活動だ。
「ジーン」は感慨だから、神イメージはそれ以上にハッキリしない。
その感慨を繰り返すのが、在物神宗教だ。
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だが、人はこの感慨が強くなることを望む。
すると、神様との「自称仲介者」が現れる。
これに仲介してもらうと、あたかも神様がもっと解ってきたような気持ちになれる。
だが、神官などの仲介者は具体的な事柄は仲介しない。
仲介がウソだとばれるからだ。
彼は儀式だけを行うから長続きする。
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「占い師」はこの仲介者だが、彼は女性が「好きになってしまった男性の心」とか、具体的な問題について「見えない影響者」の代弁をする。
そして、あるときウソがバレて訴えられる、ということになる。
これがネット占いの現状だ。
在物神宗教の仕組みを知識として持っているものは、占いの仕組みもわかる。
だから、ひっかからない。
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けれども、その仕組みを知るには、もう一つの神イメージである創造神イメージを知ることが不可欠なんだ。
その理由をこれから話すが、少々難しいかも知れない。
もしわからなくても、言葉は心に留めておきなさい。
成長するにつれて、わかってくるからね。
<対比する存在をイメージすると>
では始めるよ。
ものの特徴を知るのは、それと対比する存在を心に抱くことが必要なんだ。
たとえば人間には、なぜか男と女の二種類がいるね。
ここで、もし男と呼ばれている存在がいなかったらどうかをイメージしてくれ。
人間は女ばかりになるよね。
だったら、女という言葉が今指し示しているイメージは、人の心に生じるだろうか?
たとえば「胸が膨らんでいる」とかの体型は特徴でなくなってしまうだろう。
これは、男という存在に対比して初めて心に浮かぶ特徴なのだ。
男がいれば、人は、二つの体型を比較して男との共通点を見出す。
そして同時に、共通してもってない面も見出す。
そしてそれを「特徴として」認識するんだ。
だが繰り返しになるが、人間すべてが女の体型をしていたら、その胸の膨らみも特徴でも何でもないものになってしまう。
すると、女という言葉、女という概念も生じなくなってしまう。
ただ、他の動物との違いを踏まえて、「人間」として、認識するのみだ。
宗教も同じだ。
在物神宗教だけが心に抱かれていたら、その特徴は解らない。
ただぼんやりと「宗教とはそういうもの」と思うだけだ。
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だから「占い」の構造が、「距離を置いて客観的に」認識できない。
そこでどんどん引き込まれていくことになるのだよ。
<危険を減らすもの>
さあ、りんたろうくん。
前回までのところでは、創造神イメージは奇想天外的だ。
だが、それであっても、この神イメージを知ることは、占いの危険、ひいては宗教の危険を減らしてくれるのだよ。
創造神イメージは、心に自然発生する神イメージを、在物神イメージとして、その特徴を心に浮かび上がらせてくれる。
この「対比する」神イメージがなかったら、人間は在物神を「神様とはこういうもの」とぼんやり思うしかなくなるからね。
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う~ん、長くなったね。
今回は、ここまでにしよう。