天国の話に戻ろう。
創造神の御子はまだ、王座に就いていない。
父なる創造神の意志は、御子に訓練を施してから王座に就かせるというものなのだ。
それまでの間、一人の位の高い天使に、全権を与えて神の代理をさせる。
彼は王座を守って、代理統治をする。
それがエホバ神だ。この名については、後に述べる。
<賛美の天使長が叛乱を起こす>
さて、天使には創造神を賛美する職分のグループがある、と前に述べたね。
この天使群の長は、とびきりハンサムで見目麗しく、かつ知力も振る舞いも卓越した天使として造られていた。
天使は自由意志を働かせられるように造られていて、人間と同じように羨望(せんぼう:ねたみ)の感情も抱きうる。
賛美の天使長はエホバ天使を妬んだ。
「あんな程度の容貌のものを賛美するなんてやっとられない」とでも思ったのか、配下の天使たちに自分を賛美させはじめた。
そして天の一角にそういう空間を創ってしまう。
天国のミニチュア版だな。
<叛乱天使、宇宙に追い落とされる>
だが、それでは天国の秩序は乱れてしまう。
そこで、戦の天使群の長であるミカエルは、配下の天使と共に賛美の天使長を制圧しようとする。
こうして天に戦いが起きる。
が、結局、反逆して自分の小国をつくった天使長は、彼に従う天使と共に宇宙に追い落とされる。
(後に人間はそこに造られることになっている)
+++
天国は光に満ちた霊界だが、宇宙は暗やみの空間で、物質で出来ている。
反逆天使たちはそこに閉じ込められる。
今回はここまでだが、この話の理解に助けになるために、前に示した聖書の空間理念の図を、ここでも示しておこう。