鹿島春平太チャーチ

「唯一の真の神である創造主と御子イエスキリスト」この言葉を“知っていれば”「天国での永生」は保証です。

34.荒野(あらの)という生活環境の悲惨さ

2018年04月20日 | 安全なキリスト教の学び方

 

 

 

 

聖書の歴史観では、現在の人類も、荒野(あれの)で暮らしていることになる。

荒野という生活環境の悲惨さは、今の日本人には認識が難しくなっている。

物質的には、例外的に豊かな「飽食の時代」にいるからだ。


 
 
<生産の機械化>

だが、この状況は数千年にわたる人類(霊のある人間)の歴史のなかでは、ホンの短い例外的な一時期にすぎない。

今の豊かさは、産業革命と呼ばれる「生産の機械化」によって実現が開始された。

それにより~まだまだ先進国だけのことだが~物的生産力が飛躍的に向上したのだ。


 

<人類は常に飢えていた>

それ以前の人類は非常に惨めだった。

いつも飢えていた。

腹一杯食べていたのは、全体の数パーセントにも満たない支配層(王と貴族)だけだった。

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日本の人口統計がそれを物語っている。

日本では昔は全国規模の人口調査がなされなかったので、食糧の生産量から推計されている。

江戸時代が始まった頃、日本の人口は2500万人くらいと推計されている。

 

それが250年後の幕末には、3000万人くらいになっていたらしい。

徳川幕藩体制下250年で500万人増だ。

その人口が、明治維新から100年足らずで、7千万も増加し1億になっている。

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理由は、西欧から機械生産技術が導入され、食糧生産力も増大したからだ。

江戸時代には~その前にも~庶民は生まれてすぐに空腹状態のなかにあった。

食糧が少なく、それでいて一夫婦で10人以上子を産んだからだ。

(もう、出来てしまうし、できたら生まれてきてしまうのだ)

食べ物は常時不足状態。

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人間、ひもじい状態にいると、頭がクラクラし、ボーとする。

知識を得る意欲も、エネルギーも湧かない。

その結果、貧困と無知が常態化した。

それでいて、支配層からは重税を課される。

庶民は苦しむために生まれてきたようなものだった。

 

<病も肉体を襲う>

種々の病も肉体を襲う。

結核、肺炎、インフルエンザ、ガン、天然痘、皮膚病、その他ありとあらゆる病が身体への侵入をうかがっている。

ごく最近までウイルスという存在もわからなかった。

子どもは多く幼少時に死んだ。

「間引き」という殺人も当たり前のようになされた。

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生き残ったものも平均寿命は短かかった。

統計的には27,8歳くらいではなかったか。
 
科学的医療技術や医薬品が発達したのは、極々最近の例外的出来事だ。


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おまけに人間は、荒野では肉体しか見えなくなっている。

肉体は一定期間たつと死ぬから、死の恐怖も常時心を襲う。


荒野の人生環境は、悲惨だったのだ。

 
 
 

<悪魔も気が向いたら「いじめ」る>

それだけではない。

悪魔は~イエスが来るまでは~人間を「いじめる」権威(権限)を与えられていた。

悪魔悪霊は、物理的な力は持たなくなっているが、人間心理に意識波動を送って影響を与え、悲劇を誘導できる。

彼らは、創造神と交信できるように造られた人間をうらやみ、ねたみ、「いじめる」ことに喜びを持っていた。

 
 
 

<カインの怒りを増幅させる>

「いじめ」はアダムとイブが楽園を追放されるとすぐに始まっている。

二人の間に、初めての子が二人出来た。

男の子で、兄カインと、弟アベルであった。

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兄は、創造神への捧げ物が受け入れられず、弟のものが受け入れられたことをねたんだ。

ついで怒りも湧いた

悪魔はその機をとらえて、カインの怒りを増幅する波動を送る。

そしてついに、殺意までにエスカレートさせた。

カインは弟を殺してしまっていた。

 
 
 
 
<我が子に死なれる悲嘆>

はじめてもった可愛い子供に死なれるというのは、親にとっていかに悲しいことか。

しかも殺したのはもう一人の息子、兄なのだ。

親でありながら二人はこの惨劇を避けさせることが出来なかった。


聖書には記述されていないが、二人の親は、地獄の悲しみにくれたことだろう。

 
 
<悪魔のキャラクター>
 

他方、悪魔は、哀れみの感情を全く持たない存在だ。

二人の親が嘆き苦しむのを見て、「ウヒヒヒ・・」とただただ喜び、快哉を叫ぶのみだ。

悪魔のこのキャラクターは日本人には、聖書を読んでも短期間には理解しがたい。

性善説願望を心底に遺しているからだ。

だが悪魔は、そんな心情は持ち合わせていない。

創造神の側につきうるように創られた人間を、自分の傘下に留めおくために、出来うるすべてをするのみ。

単純明快、真っ黒黒のキャラクターなのだ。
 
 
 

<気が向いたら「いじめ」も楽しむ>

とにかく悪魔はカインにアベルを殺させるような誘導も気が向いたときにする。

この権限は、イエス出現以後は剥奪されるが、それでも、隠れて密かに意識波動を送る。

「偽り」も巧妙に混ぜ込む。

こうやって「いじめ」を楽しむのだ。

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アダム、イブが楽園から追放されて以来の人類は、貧困、無知、病、悪魔の気まぐれな「いじめ」という劣悪な環境におかれてきたのだ。

荒野は、人間にとって、罪を犯しやすい要素が満ちた空間なのだ。

そのことを知れば、ある時点で、モーセを通して与えられた規律(律法)が、細部にわたっていたこともわかるだろう。

厳格だったことも理解できるだろう。

罪を回避させるには、これくらいの規律を守らせることが必要だったのだ。

 
今回はここまでにしておこう。








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