Sightsong

自縄自縛日記

東京の樹木

2007-12-04 23:58:32 | 関東

風で、勤め先のビルの中に、ケヤキの落ち葉が何葉も吹き込んでいた。東京で働いているからといって、自然に全く触れられないわけではない。大きな公園にも、街中の小さな公園にも、道路にも、オフィスビルの横にも、いろいろな樹がある。種類はじろじろ見ていくと驚くほど多い。

樹木の本としてよく参照するのが、『葉で見わける樹木』(林将之、小学館)である。文字通り、葉っぱの形―分裂しているか羽状・うろこ状・針上か、枝には向かい合って付いているか交互か、縁は滑らかかぎざぎざか、落葉樹か広葉樹か、などの判断基準でかなり突きとめられるのが楽しい。

東京の樹木に限れば、『東京樹木探検(上・都心編、下・都周縁編)』(東京樹木探検隊、河出書房新社)がある。1991年の本なので、ひょっとしたらもう絶版かもしれない。都内あちこちの場所にある特徴的な樹木について、エピソードとともに紹介してくれているので、持って歩くと面白い。日本で詩歌などに詠まれているアカシアはだいたいニセアカシアであること、皇居脇のエンジュが多いなかに一本だけエンジュに似たニセアカシアがあること、など、はじめて知った話ばかり。

それから、都庁で販売している『TOKYO街路樹マップ2005』(東京都)。5万分の1の地図上に、道路ごとに街路樹の種類によって色分けがしてある。勤め先の近くにちょっとあるヤマボウシも、しっかり記載してある。道端でいちいち大きな地図を開くことができないのが難点だ。この手の地図は、都の区や市でも作っているところがあるに違いない。

私は公園なら新宿御苑が好きだが、今月、PAC3(パトリオットミサイル)の移動訓練が行われるようだ。街の中にも、自然の中にも、醜悪なものをいれないでほしい。