Sightsong

自縄自縛日記

ヘリパッドいらない東京集会

2008-02-12 23:12:34 | 沖縄

「ヘリパッドいらない東京集会」(2008/2/7、「ヘリパッドいらない」住民の会、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック共催)に参加してきた。都合があったので1時間遅れで駆け込んだ。会場(全水道会館)はかなり混んでおり、参加者150人くらいか。最初のうちは、映像『東村高江の記録』(製作・「ヘリパッドいらない」住民の会)が上映されたようだ。

座ったときには、高江住民の方々と、高江に関わっている方が順番に現状を説明していた。また、会場には真喜志好一さんやWWFの花輪さんの姿もあった。

●森岡浩二さん(高江在住、農業)
○おコメの栽培のため、3年前に高江に移住した。そうしたらヘリパッド増設という状況に直面した。
○住民として自分に何ができるか考えたとき、それは「反対」だった。
○沖縄の米軍基地問題を巡っては、「基地か、経済か」の二元論に議論が矮小化される傾向がある。これでは、問題の共有が広がらない。
○自分の子どもたちに、住んでいる場所の周辺の風景(兵隊や基地)について教えるときがきたら、「仕事」だとか「オカネ」だとか言って、言葉を濁していいのかと自問した。
○防衛省からは真摯な対応がなく、笑みさえ浮かべている態度。説明は米軍の関係を盾に行わず、憤りを覚える。

●本永貴子さん(なはブロッコリー代表)
○那覇で、やんばるの森に作られたダムの水を使う側の人間として、声をあげた。運動をはじめてから12、13年になる。
○そのうちに、「自然を見に行く」ではなく、「自然に寄り添っている人々」のことが好きになっていった。

●安次嶺現達さん(高江在住、カフェ「山甕」、「ヘリパッドいらない」住民の会共同代表)
○ヘリの音は凄いもので、家が壊れるのではないかと思うほどだ。
○子どもたちは怖がっている。
○未来のために、現実にあることを見つめなければならない。
○防衛省から帰ってくる言葉は、「わからない」「聞いてない」ばかり。本当に、私たちの生活や命を守らないだろうなと思える。

国会議員としては、山内徳信参議院議員(社民党、元読谷村長)がスピーチを行った。また、赤嶺政賢衆議院議員(共産党)がメッセージを寄せていた。

●山内徳信さん(参議院議員、社民党)

○魔物の棲む中央政界に来てしまった。それ以来、総理、防衛大臣、外務大臣に、ひたすら辺野古、高江、環境アセス、基地利権のことを説明している。いまは70代の青春だと思っている。
○利権にまみれた防衛省は、まず過去の責任者がすべて責任を取るべきだ。
○高江の痛みはよくわかる。基地から読谷村役場の敷地を取り戻した経験からいえば、人間その気になれば切り開けるということだ。それには、どれだけみんなが支えきれるかが大事だ。
○安次嶺さんはキング牧師だ。深刻になってうつむいていては勝てない。相手を呑みこむくらいの勢いが必要だ。
○森岡さんはガンジーだ。映像作家を志す比嘉マーティさんは、伊江島の阿波根昌鴻さんだ。本永さんは、ブッシュの武力行使にただひとり反対票を投じたバーバラ・リーだ。
○辺野古への自衛隊の「ぶんご」出動は、軍隊といまの政府が、国民を殺しはしても守らないことを示している。
○転んでも只では起きないのが、アメリカ帝国主義だ。基地負担縮小といいつつ、実際のところ、普天間基地が古くなったので返還して新しい基地をつくりたいだけだ。

●カンパ
この日、会場で集められたカンパは総額14万円を超えたとのこと。

●平和フォーラム・藤本副事務局長

○いま3つの問題がある。1、基地を新しくしていること、2、そのことに利権がからんでいること、3、全国で日米軍事一体化がすすんでいること。
○ミサイル防衛構想などでは命は守れない。利権のたまものだ。
○大阪府知事は、岩国について、国の防衛は国の専権事項だと言った。とんでもないことだ。住民の命と暮らしを守る責任が、自治体の長にはあるのではないか。
○横須賀市も同じだ。原子力空母の受け入れにより、何十億というオカネが横須賀に落ちる。それで病院が立つ。それでは、そのような形なくしては病院はできないのか?

●全労協・中岡事務局長

○憲法改悪を阻止するためには、基地問題とセットにして考えないと、憲法の問題が皆に見えない。
○日本は、「いつでも戦争できる国」に転換しつつある。
○労働者の生活は悪化しており、若い者が「われわれの希望は戦争だ」と公言している状況にある。
○新テロ特措法どころか、自衛隊海外派遣を恒久法にしようとする動きが今国会にある。平和の足場が崩れている。

●日本平和委員会・千坂事務局長

○昨年8月に高江に初めて行き、N-4に泊まった。やんばるの森にも初めて触れた。月光のもとでの美しさが印象的だった。しかし、突然、ヘリの超低空飛行による凄まじい騒音が訪れた。東京では考えられないことだ。
○これは政治的なたたかいではない。生活、家族、子ども、夢、将来を踏みにじるものとのたたかいだ。
○日本政府の米軍への対応はひどいものだ。米国の要求なら、自国民に押し付けるのか?
○岩国や横須賀でも、オカネと権力による暴力が行われている。