Sightsong

自縄自縛日記

『その街のこども』

2010-02-02 01:07:54 | アート・映画

大友良英が音楽を担当したということで、気に留めていながら、忘れていたNHKのドラマ、『その街のこども』。反響が凄まじいようで、早々に再放送したのでようやく観ることができた。

阪神・淡路大震災から15年。当時こどもだった2人(佐藤江梨子、森山未來)が、降り立った新神戸の駅で知り合い、夜を徹して追悼式典がある遊園地まで歩く。ドラマはほとんどが深夜の街の雑踏で交わされるふたりの会話。カメラが生々しく、会話とともに環境音が入ってくる。大友良英の音楽は抑制されていてとても良い。脚本は『メゾン・ド・ヒミコ』(2005年)(>>記事)も書いた渡辺あや。

何だかじわじわと感情に波が立てられる。観たあとも静かな響きがある。テレビドラマはほとんど観ないが、これはかなり出色なのではないか。

震災当時、私は地震研究所に居て論文を書いていた。何も知らずに、いつものように出ると、大騒ぎになっていた。神戸大学に進んでいた高校の同級生が亡くなったことは後で知った。しかし、東京では日常生活が続いていた。

●リンク
>> 『大友良英のJAMJAM日記』(2010-1-20 放送から3日目)
>> 公式サイト