沢渡朔の写真展『夜』が今日までだというので、慌てて、新宿の「Place M」に足を運んだ。
ギャラリー内は、大きくデジタルプリントされたカラーのヌード写真で埋め尽くされている。ほとんどすべてが、暗い木々の間で、全裸でうごめく女性モデル。立っていたり、這っていたり、官能的な表情を浮かべていたり、肌に泥を付けていたり。
インモラルではあっても犯罪的ではない。確実に男性の妄想を形成する世界を、魔術的に創り出している。観るたびに、否応なく、この写真家のオンナ写真は凄いと感服させられる。こうなるとエロか芸術かなど関係がない。
会場に沢渡氏がおられたので、少し話をした。
「三國さんとか伊佐山さんとかの写真がずっと好きなんですが、しかしこれはヤラシイですね」
「そう?」
「もうカメラはデジタルですか」
「うん、キヤノンのマークII」
「沢渡さんはペンタックスのイメージなのですが」
「ペンタックスもねえ・・・」
「モデルは誰ですか」
「星乃舞。昔、ヒステリックグラマーから分厚い写真集を出した・・・」
「えっ!、じゃあ年齢は」
「30ちょっとかな」
「このシリーズだけで写真集がほしいですね」
「出したいけどね」
いやあ・・・・・・。
●参照
○沢渡朔『昭和』 伊佐山ひろ子
○沢渡朔『Kinky』(荒張弘子)
○沢渡朔『Kinky』と『昭和』(荒張弘子、伊佐山ひろ子)
○沢渡朔『シビラの四季』(真行寺君枝)
○沢渡朔『Cigar - 三國連太郎』(写真集)
○沢渡朔『Cigar - 三國連太郎』(写真展)