Sightsong

自縄自縛日記

テヘランのメッラト宮殿

2016-10-07 23:08:32 | 中東・アフリカ

2か月ぶりのテヘラン。ちょっとだけ空いた時間に、サアダーバード文化・歴史コンプレックスというパフラヴィー朝の離宮跡を再訪した。

ここは市内とはうって変わって緑が多い公園になっていて、みんなとてもリラックスしている(なぜか記念写真を一緒に撮ったりして)。多くの博物館があるのだが、時間もないため、今回は入り口の近くにあるメッラト宮殿を覗いた。

緑の宮殿と同様に、パフラヴィー朝初代皇帝のレザー・シャーが作らせ、使った宮殿である。なかはやはり凄い。何十畳もありそうな絨毯。その上には虎の毛皮。とても重そうなシャンデリア。豪華なチェスセット。クリスチャン・ディオールによるカーテンやベッド。

こんな贅沢をしていては倒されても仕方がないというものだ。


クリスチャン・ディオールのベッド


シャンデリア



樹には多くの落書きがあるが、これは革命前?

Nikon P7800

●参照
2016年2月、テヘラン
2015年12月、テヘラン
イランの空
スーパーマーケットのダレイオス1世
テヘランの軍事博物館と緑の宮殿
旨いテヘラン
旨いテヘラン その2
鵜塚健『イランの野望』
桜井啓子編『イスラーム圏で働く』、岩崎葉子『「個人主義」大国イラン』


コーエン兄弟『ヘイル、シーザー!』

2016-10-07 21:37:45 | 北米

ドバイから成田に向かう飛行機の中で、コーエン兄弟『ヘイル、シーザー!』(2016年)を観る。

1950年代のハリウッド。朝から晩まで、俳優の恋愛や出産や不祥事の尻拭いに奔走し、共産主義に染まったスター俳優(ジョージ・クルーニー!)に往復ビンタをくらわし(赤狩りの時代だった)、イモ俳優でも何とか使わせ、頭と胃とを痛める映画会社の部長。それでも、生まれてくる映画は、西部劇もミュージカルも歴史大作も素晴らしいもので、つい劇中劇とは知りつつも魅せられてしまう。

書割のようなセットで小気味よく話を進めていくコーエン兄弟、いや素晴らしい。なんだかビリー・ワイルダーと重なってくるのだがどうか。

●参照
コーエン兄弟『トゥルー・グリット』、『バーン・アフター・リーディング』(2010年、2008年)
コーエン兄弟『バーバー』(2001年)
コーエン兄弟『バートン・フィンク』(1991年)