柳川芳命『YANAGAWA HOMEI 2016』(極音舎、2016年)を聴く。
Homei Yanagawa 柳川芳命 (as)
Bungo Niida 新井田文悟 (b) (track 1)
Ryo Fujita 藤田亮 (ds) (track 1)
Meg (ds) (track 2)
Takumi Yoda 依田拓 (perc/electronics) (track 3)
Shigeru Sato 佐藤シゲル (b, b-taishogoto) (track 4)
Masanori Ishii 石井正典 (ds) (track 4)
Akie Oba 大庭彰恵 (drawing)
私は『地と図 '91』(1991年)と『邪神不死』(1996-97年)の2枚を聴いたのみだが、本盤は、10年ぶり9枚目の作品だという。ここでは、ソロではなく、デュオまたはトリオによる演奏である。
やはりというべきか、内臓を直に触られるようなぞくりとした心持を覚える。ソロであろうとデュオ、トリオであろうと、柳川さんのアルトから流れ出る音からは、哀や怨といった強い念がどうしても感じられる。やはりアジアなのだ。
特に、パーカッション・エレクトロニクスと共演した3曲目からは、韓国を想起してしまうがなぜだろう。パーカッションがそれを思わせるからだけではない。このアルトは金石出の笛などと重なってゆく。柳川さんは、韓国伝統音楽の人たちと共演したことがあるのだろうか。
名古屋近辺ではいつもこんな音楽を繰り広げているのか。東京ではなかなか観る機会がない。
●柳川芳命
柳川芳命+ヒゴヒロシ+大門力也+坂井啓伸@七針(2015年)
柳川芳命『邪神不死』(1996-97年)
柳川芳命『地と図 '91』(1991年)