丸の内のCotton Clubで、ピーター・マーティン・トリオを観る(2017/10/3、2nd)。
Peter Martin (p)
Reuben Rogers (b)
Gregory Hutchinson (ds)
新鮮に思えるほどオトナのピアノトリオである。いやー、堪能した。ピーター・マーティンのオリジナルも、デューク・エリントンの「In A Mellow Tone」やマイルス・デイヴィス/ビル・エヴァンスの「Flamenco Sketches」という有名曲も工夫してあった。
ピーター・マーティンのピアノは押しがまったく強くない。しかし存在感が希薄なわけではなく、小さい音でも成熟感が伝わってくる。リューベン・ロジャースのベースはまろやかで空中に浮いているがごときであり、口に入れると溶けるエアロのチョコのようだ。
そして白眉はグレゴリー・ハッチンソン。音のエッジはまったくぎざぎざしておらず、静かな中でこそ際立つ名人だった。ブラッシュワークも見事。2年半前にNYのSmallsで長蛇の行列にあきらめたことがあったのだが、頑張って次のセットまで待てばよかった。
●グレゴリー・ハッチンソン
ジョー・ヘンダーソン『Lush Life』、「A列車で行こう」、クラウド・ナイン(1991年)
●リューベン・ロジャース
チャールス・ロイド@ブルーノート東京(2017年)
チャールス・ロイドの映像『Arrows into Infinity』(2013年)