ドン・プーレン+ジョセフ・ジャーマン+ドン・モイエ『The Magic Triangle』(Black Saint、1979年)を聴く。
Joseph Jarman (fl, alto fl, piccolo, ts, ss, cl)
Don Pullen (p, vo)
Famoudou Don Moye (ds, congas)
改めて2016年に再来日したドン・モイエの印象をもって聴くと、かれの音がとても個性的なものとして伝わってくる。単に綺麗というのではないし、きりきりに研ぎ澄まされた富樫雅彦やクリス・コルサーノとも違う。一音一音が尖った先端を持っていて、そこからなだらかなグラデーションを描くプロファイルのようである。
ここでは3人ともリラックスしているようで、ドン・プーレンなどは2曲目でどブルースのピアノを弾きつつ渋く歌ったりもする。
もちろんジョセフ・ジャーマンも目立っていて、かれらしく多くの管楽器を吹く。以前はそんなに上手い人でもないのだなと思っていたのだが、いやいまも幾分かはそう思っているのだが、それは、音がさほど力強くなく、トーンが一定せず前後によれてしまうからでもあるような。しかしそれがジャーマンの音なのだ。
●ドン・プーレン
サム・リヴァースをしのんで ルーツ『Salute to the Saxophone』、『Portrait』(1992年、1995年)
ドン・プーレンのピアノトリオとシンディ・ブラックマン(1988-92年)
ジョージ・アダムスの甘甘作品(1979-84年、1988年)
●ジョセフ・ジャーマン
ESPの映像、『INSIDE OUT IN THE OPEN』(2001年)
ジョセフ・ジャーマン(2000年)
アート・アンサンブル・オブ・シカゴの映像『LUGANO 1993』(1993年)
ジョセフ・ジャーマン『Sunbound Volume One』(1976年)
アート・アンサンブル・オブ・シカゴ『苦悩の人々』(1969年)
●ドン・モイエ
生活向上委員会2016+ドン・モイエ@座・高円寺2(2016年)
ババ・シソコ『Jazz (R)Evolution』(2014年)
ワダダ・レオ・スミス『Spiritual Dimensions』(2009年)
ライトシー+モイエ+エレケス『Estate』(2000年)
アーサー・ブライス『Hipmotism』(1991年)
アート・アンサンブル・オブ・シカゴの映像『Null Sonne No Point』(1997年)
アート・アンサンブル・オブ・シカゴ『カミング・ホーム・ジャマイカ』(1995-96年)
アート・アンサンブル・オブ・シカゴの映像『LUGANO 1993』(1993年)
ドン・モイエ+アリ・ブラウン『live at the progressive arts center』、レスター・ボウイ・ブラス・ファンタジー『Serious Fan』(1981、89年)
チコ・フリーマン『Kings of Mali』(1977年)
アート・アンサンブル・オブ・シカゴ『苦悩の人々』(1969年)