マイケル・フォルマネク『Time Like This』(Intakt、2018年)を聴く。
Michael Formanek (b)
Tony Malaby (ts, ss)
Kris Davis (p)
Ches Smith (ds, vib, Haitian Tanbou)
枯草から血流まで同時にあわせもつテナーはトニー・マラビーしかいないのではないかと思える。本盤でもずっとサウンドをそのあり得ない音で覆っているのだが、他のメンバーも曲者ばかりであり、マラビーの下でじっとしているわけではない。
クリス・デイヴィスが差し込んでくる音をクリスタルの楔だとすれば、チェス・スミスのドラムスもヴァイブも安寧に対する亀裂のようなものであり、両者とも文字通り「刺激」。リーダーのマイケル・フォルマネクも実はよく聴いてみると変拍子でおかしなことをやっている。
ライヴでかれらの挙動に満遍なく視線を行き渡らせたいところ。
●マイケル・フォルマネク
サムスクリュー『Ours』、『Theirs』(2017年)
メアリー・ハルヴァーソン『Code Girl』(2016年)
メアリー・ハルヴァーソン『Thumbscrew』(2013年)