Sightsong

自縄自縛日記

フラヴィオ・ザヌティーニ『Born Baby Born』

2018-12-28 14:30:45 | アヴァンギャルド・ジャズ

フラヴィオ・ザヌティーニ『Born Baby Born』(clean feed、2018年)を聴く。

Opacipapa:
Flavio Zanuttini (tp)
Piero Bittolo Bon (as)
Marco D'Orlando (ds)

トランペット、アルトサックス、ドラムスという編成であるためか、各プレイヤーの主張がその都度主役になっていて面白い。ときにジョン・ゾーンのMASADAを思わせるキメの瞬間もあるのだが、これはMASADAよりも奇妙に浮かれている。

ピエロ・ビットロ・ボンのアルトの声によるところもあるだろう。また、ライナーノートでユージン・チャドボーンが書いているように、ベースがいないことで自由度が増したからかもしれない(かれはバスドラムがベースの役割を果たしもすると指摘している)。

●ピエロ・ビットロ・ボン
ピエロ・ビットロ・ボン(Lacus Amoenus)『The Sauna Session』(2012年)
ピエロ・ビットロ・ボン『Mucho Acustica』(2010年)
ジャズ・ガウロンスキー『Jaruzelski's Dream』(2008年)


ギレルモ・セラーノ+ヨアヒム・バーデンホルスト+マルコス・バッジャーニ『Lili & Marleen』

2018-12-28 12:38:20 | アヴァンギャルド・ジャズ

ギレルモ・セラーノ+ヨアヒム・バーデンホルスト+マルコス・バッジャーニ『Lili & Marleen』(cleanfeed、2016年)を聴く。

Joachim Badenhorst (cl, bcl, ts)
Guillermo Celano (g)
Marcos Baggiani (ds)

ヨアヒム・バーデンホルストの吹く音は独特で、いつもサウンドのマチエール、サウンドのテクスチャーと一体化する。それは目立たせるように前に出てきて吹かないからだが、それでも、ヨアヒムの存在は常に感じられ、ああヨアヒムの音だと嬉しくなる。本当に好きな人である。

ここではアルゼンチンのギタリスト、ドラマーとトリオを組んでいる。かれらの佇まいがそのままサウンドになったようだ。曲はほとんどオリジナルだが、1曲目はあの「Lili Marleen」であり、時間も感情もトリップした世界を作っている。

●ヨアヒム・バーデンホルスト
Poem of a Cell Sound / Film Installation & Concert in Tokyo@ドイツ文化センター(2018年)
Spontaneous Ensemble vol.7@東北沢OTOOTO(2017年)
LAMA+ヨアヒム・バーデンホルスト『Metamorphosis』(2016年)
ハン・ベニンク『Adelante』(2016年)
安田芙充央『Erik Satie / Musique D'Entracte』(2016年)
ダン・ペック+ヨアヒム・バーデンホルスト『The Salt of Deformation』(-2016年)
ヨアヒム・バーデンホルスト『Kitakata』(2015年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Garlic & Jazz』(JazzTokyo)(2015年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Ljubljana』(2015年)
パスカル・ニゲンケンペル『Talking Trash』(2014年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+ジョン・ブッチャー+ポール・リットン『Nachitigall』(2013年)
ハン・ベニンク『Parken』(2009年) 


吉田哲治『Jackanapes』

2018-12-28 10:32:04 | アヴァンギャルド・ジャズ

吉田哲治『Jackanapes』(Yoshida Music、2018年)を聴く。

Tetsuji Yoshida 吉田哲治 (tp, p, sonar le)

吉田哲治さんの印象深い演奏はガイくんや渋オケの1989年の録音なのだが、こうしてソロを聴いてみるとそれらとはまた違って、実に味わい深い。音色も味わい深いし、間も味わい深い。ピアノがその間をさらに味わい深いものにしている。ジャケットの路地も味わい深い(調布かな)。寂しくて哀しくて、そのへんで飲んでいる夜中。ソロだけど味わい深さ何重奏か。

●吉田哲治
のなか悟空&元祖・人間国宝オールスターズ『伝説の「アフリカ探検前夜」/ピットインライブ生録画』
(1988年)
生活向上委員会大管弦楽団『This Is Music Is This?』(1979年)