ジョーンズ・ジョーンズ(ラリー・オクス+マーク・ドレッサー+ウラジミール・タラソフ)『A Jones in Time Saves Nine』(clean feed、2016年)。300枚限定のLPである。
Jones Jones:
Larry Ochs (ts, sopranino sax)
Mark Dresser (b)
Vladimir Tarasov (ds, perc)
なんというか、曲者というか癖者が3人。聴いてみるとやはりひっそりと奇妙。
ラリー・オクスの過激にひしゃげた音。もちろんそのままやり通すのだが、中音域の巨匠であるところのマーク・ドレッサーも意図的にか割れた音を発する。そしてウラジミール・タラソフはそのふたりの波動で雑音を生じさせると同時に、自らも音を割れさせて、なにかを策動しているに違いない物語世界を提示している(たぶん)。
そういったサウンドを、かれらは実にゆったりと展開する。美学を貫く変人たちが集まるとこちらも勇気付けられる。
●ラリー・オクス
ラリー・オクス+ネルス・クライン+ジェラルド・クリーヴァー『What Is To Be Done』(2016年)
ロヴァ・サクソフォン・カルテットとジョン・コルトレーンの『Ascension』(1965、1995年)
●マーク・ドレッサー
マーク・ドレッサー7@The Stone(2017年)
マーク・ドレッサー7『Sedimental You』(2015-16年)
テイラー・ホー・バイナム+マーク・ドレッサー『THB Bootlegs Volume 4: Duo with Mark Dresser』(2014年)
マーク・ドレッサー『Unveil』、『Nourishments』(2003-04年、-2013年)
『苦悩の人々』再演(2011年)
クリスペル+ドレッサー+ヘミングウェイ『Play Braxton』(2010年)
スティーヴ・リーマン『Interface』(2003年)
マーク・ドレッサー+スージー・イバラ『Tone Time』(2003年)
ユージン・チャドボーン『Pain Pen』(1999年)
藤井郷子『Kitsune-Bi』、『Bell The Cat!』(1998年、2001年)
ジェリー・ヘミングウェイ『Down to the Wire』(1991年)
ジョン・ゾーン『Spy vs. Spy』(1988年)
●ウラジーミル・タラソフ
ウラジーミル・タラソフ+エウジェニュース・カネヴィチュース+リューダス・モツクーナス『Intuitus』(2014年)
イリヤ・カバコフ『世界図鑑』(2008年)
モスクワ・コンポーザーズ・オーケストラ feat. サインホ『Portrait of an Idealist』(2007年)
ロシア・ジャズ再考―セルゲイ・クリョーヒン特集(2007年)
ガネリン・トリオの映像『Priority』(2005年)