Sightsong

自縄自縛日記

ジョーンズ・ジョーンズ(ラリー・オクス+マーク・ドレッサー+ウラジミール・タラソフ)『A Jones in Time Saves Nine』

2019-04-08 23:04:41 | アヴァンギャルド・ジャズ

ジョーンズ・ジョーンズ(ラリー・オクス+マーク・ドレッサー+ウラジミール・タラソフ)『A Jones in Time Saves Nine』(clean feed、2016年)。300枚限定のLPである。

Jones Jones:
Larry Ochs (ts, sopranino sax)
Mark Dresser (b)
Vladimir Tarasov (ds, perc)

なんというか、曲者というか癖者が3人。聴いてみるとやはりひっそりと奇妙。

ラリー・オクスの過激にひしゃげた音。もちろんそのままやり通すのだが、中音域の巨匠であるところのマーク・ドレッサーも意図的にか割れた音を発する。そしてウラジミール・タラソフはそのふたりの波動で雑音を生じさせると同時に、自らも音を割れさせて、なにかを策動しているに違いない物語世界を提示している(たぶん)。

そういったサウンドを、かれらは実にゆったりと展開する。美学を貫く変人たちが集まるとこちらも勇気付けられる。

●ラリー・オクス
ラリー・オクス+ネルス・クライン+ジェラルド・クリーヴァー『What Is To Be Done』(2016年)
ロヴァ・サクソフォン・カルテットとジョン・コルトレーンの『Ascension』(1965、1995年)

●マーク・ドレッサー
マーク・ドレッサー7@The Stone(2017年)
マーク・ドレッサー7『Sedimental You』(2015-16年)
テイラー・ホー・バイナム+マーク・ドレッサー『THB Bootlegs Volume 4: Duo with Mark Dresser』(2014年)
マーク・ドレッサー『Unveil』、『Nourishments』(2003-04年、-2013年)
『苦悩の人々』再演
(2011年)
クリスペル+ドレッサー+ヘミングウェイ『Play Braxton』(2010年)
スティーヴ・リーマン『Interface』(2003年)
マーク・ドレッサー+スージー・イバラ『Tone Time』(2003年)
ユージン・チャドボーン『Pain Pen』(1999年)
藤井郷子『Kitsune-Bi』、『Bell The Cat!』(1998年、2001年)
ジェリー・ヘミングウェイ『Down to the Wire』(1991年)
ジョン・ゾーン『Spy vs. Spy』(1988年)

●ウラジーミル・タラソフ
ウラジーミル・タラソフ+エウジェニュース・カネヴィチュース+リューダス・モツクーナス『Intuitus』(2014年)
イリヤ・カバコフ『世界図鑑』(2008年)
モスクワ・コンポーザーズ・オーケストラ feat. サインホ『Portrait of an Idealist』(2007年)
ロシア・ジャズ再考―セルゲイ・クリョーヒン特集(2007年)
ガネリン・トリオの映像『Priority』(2005年)


後藤篤@アケタの店

2019-04-08 00:26:50 | アヴァンギャルド・ジャズ

西荻窪のアケタの店(2019/4/7)。

Atsushi Goto 後藤篤 (tb)
Mikio Ishida 石田幹雄 (p)
Tetsuro Fujimaki 藤巻鉄郎 (ds)

後藤さんのトロンボーンにはブースターが付いているようで、金管ならではのぶりぶりとした共鳴が、多段ホップする上原浩治の球を思わせる。これに野性的に迫る石田さんのピアノは相変わらず予測不能であり、藤巻さんのスティックは当たると痛そうな感覚。なかなかにハードボイルドなトリオである。

ファースト、セカンドともに長い演奏だった。最後にチャーリー・ヘイデンの「First Song」、これもまた抒情に流されない演奏でとても良かった。

Fuji X-E2、XF60mmF2.4

●後藤篤
後藤篤+レオナ@國學院大學(2018年)
【日米先鋭音楽家座談】ピーター・エヴァンスと東京ジャズミュージシャンズ(JazzTokyo)(2018年)
原田依幸+後藤篤@なってるハウス(2017年)
後藤篤『Free Size』(2016年)
秘宝感とblacksheep@新宿ピットイン(2012年)
『blacksheep 2』(2011年) 

●石田幹雄
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2018年)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2018年)
石田幹雄『時景』(2017年)
齋藤徹 plays JAZZ@横濱エアジン(JazzTokyo)(2017年)
後藤篤『Free Size』(2016年)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2016年)
田村夏樹+3人のピアニスト@なってるハウス(2016年)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2015年)
5年ぶりの松風鉱一トリオ@Lindenbaum(2013年)
纐纈雅代 Band of Eden @新宿ピットイン(2013年)

松風鉱一カルテット@新宿ピットイン(2012年)
寺田町の映像『風が吹いてて光があって』(2011-12年)
吉田隆一+石田幹雄『霞』(2009年)
石田幹雄トリオ『ターキッシュ・マンボ』(2008年)