少し前にまとめて買った「遭難もの」いや「生還もの」と言った方が聞こえが良いだろうか…その中の一冊にようやく手を付けた。手がつけば早い(手は早くないので念のため)。
が、しかしこれは単なる漁船の遭難&生還物ではなかった。救難信号を出す間も無くあまりにあっさり船が沈没したこと、遭難後、生還まであまりに長い期間(春先の北の海を16日間)を漂流したことに対する疑問、そうした所から一つの疑惑…「赤い国が関与しているのでは」と言う…が生じる。まさに「赤い疑惑」(笑)
文中にソ連(当時)・アメリカの潜水艦がウヨウヨしているオホーツク海の様子が書かれ、その中に「沈黙の戦い」と言う表現が出てきた。思わずマンガ「沈黙の艦隊」を連想するのは私だけではあるまい?本書発行は1987年、「沈黙の艦隊」連載開始は1988年だそうだから時期的には一致しない。が、やはり海中深く潜り隠密裏に行動する潜水艦群には沈黙と言う言葉が相応しいのだろう。
海洋サスペンスと言っても良いような一冊だが、巻末の「生還した乗組員たちのその後」を読むとやはり、サスペンスではなくドキュメントなのだと思いを新たにする。
2007年6月15日 自宅にて読了
が、しかしこれは単なる漁船の遭難&生還物ではなかった。救難信号を出す間も無くあまりにあっさり船が沈没したこと、遭難後、生還まであまりに長い期間(春先の北の海を16日間)を漂流したことに対する疑問、そうした所から一つの疑惑…「赤い国が関与しているのでは」と言う…が生じる。まさに「赤い疑惑」(笑)
文中にソ連(当時)・アメリカの潜水艦がウヨウヨしているオホーツク海の様子が書かれ、その中に「沈黙の戦い」と言う表現が出てきた。思わずマンガ「沈黙の艦隊」を連想するのは私だけではあるまい?本書発行は1987年、「沈黙の艦隊」連載開始は1988年だそうだから時期的には一致しない。が、やはり海中深く潜り隠密裏に行動する潜水艦群には沈黙と言う言葉が相応しいのだろう。
海洋サスペンスと言っても良いような一冊だが、巻末の「生還した乗組員たちのその後」を読むとやはり、サスペンスではなくドキュメントなのだと思いを新たにする。
2007年6月15日 自宅にて読了