また部屋の片付けのお手伝いで本を頂いた。全てが読みたいものではないが自分からは手に取らなそうな本が多く、ありがたい。
ジョン・マンこと(中浜)万次郎の物語は数多く、子供向けすらもある。難破にめげず生き延び、さらに救助してくれた外国人に伴って海外へ行き、見聞を広めそれらの多くを日本にもたらしたストーリーは解り易く、話に起伏もあって小説化するのに格好の素材である。
本書も基本的にその範疇を出ない。正統派であり、ダークサイドを描くとか隠された暗黒部(があるかは知らないが)などを暴いたりはしない。であるので本編自体はあっさり読み終わってしまった。もちろんつまらないと言うことはなく、いま読んでも結構ワクワクものだったのだが。
興味深かったのは巻末の対談。学者であり海の男(ヨットマン)でもあるセンセイの話が面白い。帰国してからの万次郎はひと通り知識を吐き出してしまった後は重用されず詰まらない余生を送ったのではないかとか、坂本竜馬は人の知識を吹聴するばかりで自分は何も持っていなかったとか、ファンならムッとするかもしれないが考えてみるとそれが本当じゃないかと思える。本書の読みどころはここだった。
2015年12月22日 通勤電車にて読了
ジョン・マンこと(中浜)万次郎の物語は数多く、子供向けすらもある。難破にめげず生き延び、さらに救助してくれた外国人に伴って海外へ行き、見聞を広めそれらの多くを日本にもたらしたストーリーは解り易く、話に起伏もあって小説化するのに格好の素材である。
本書も基本的にその範疇を出ない。正統派であり、ダークサイドを描くとか隠された暗黒部(があるかは知らないが)などを暴いたりはしない。であるので本編自体はあっさり読み終わってしまった。もちろんつまらないと言うことはなく、いま読んでも結構ワクワクものだったのだが。
興味深かったのは巻末の対談。学者であり海の男(ヨットマン)でもあるセンセイの話が面白い。帰国してからの万次郎はひと通り知識を吐き出してしまった後は重用されず詰まらない余生を送ったのではないかとか、坂本竜馬は人の知識を吹聴するばかりで自分は何も持っていなかったとか、ファンならムッとするかもしれないが考えてみるとそれが本当じゃないかと思える。本書の読みどころはここだった。
2015年12月22日 通勤電車にて読了