最近2冊の本を家と通勤電車とで分けて読んだりする。主たる理由は「厚い本を持ち歩きたくない」というロクでもないことなんですが。そうして家に置いた本はちょっと忙しいと手に取らなくなり、この本も1ヶ月近くかかってしまった。
タイトルから哲学的な思索を連想していたのだが、最終的にはそうしたスピリチュアルな部分に発生するだろうが本書自体はそこまで踏み込まず、父(宇宙科学者)と子(カヌーイスト)それぞれの物語を交互に進めてゆく。仲違いと言うよりは性格の違いなのか?近すぎる故の反発なのか?絶望的に疎遠かと思われた両者だが、物語の後半では会って会話をする場面も出てくる。著者がこの両者を結びつけた立役者と言うと過大な評価である気がするが、傍観者とは言い切れない。
著者は、父親については主としてインタビューで、子については一緒にカヌーで旅して暮らした体験を中心に物語を進めてゆく。かけ離れた暮らしをする親子を1つの物語に纏めるのは難しく、場面転換に唐突感は否めない。それが両者の隔たりをよく現しているとも言えるが。
この本はナチュラリスト(ソローの「森の生活」とかカーソンの「沈黙の春」とか)のお勧め図書リストにあったのを思い出して読んだのだが、そういうジャンルで括るのはカヌーライフの部分しか見えていない誤りで、やはり親子の関係とか個人の生きる信条とか、そこにも目を向けてカテゴライズする必要があるのではないかと思ったのだった。
2015年12月23日 自宅にて読了
タイトルから哲学的な思索を連想していたのだが、最終的にはそうしたスピリチュアルな部分に発生するだろうが本書自体はそこまで踏み込まず、父(宇宙科学者)と子(カヌーイスト)それぞれの物語を交互に進めてゆく。仲違いと言うよりは性格の違いなのか?近すぎる故の反発なのか?絶望的に疎遠かと思われた両者だが、物語の後半では会って会話をする場面も出てくる。著者がこの両者を結びつけた立役者と言うと過大な評価である気がするが、傍観者とは言い切れない。
著者は、父親については主としてインタビューで、子については一緒にカヌーで旅して暮らした体験を中心に物語を進めてゆく。かけ離れた暮らしをする親子を1つの物語に纏めるのは難しく、場面転換に唐突感は否めない。それが両者の隔たりをよく現しているとも言えるが。
この本はナチュラリスト(ソローの「森の生活」とかカーソンの「沈黙の春」とか)のお勧め図書リストにあったのを思い出して読んだのだが、そういうジャンルで括るのはカヌーライフの部分しか見えていない誤りで、やはり親子の関係とか個人の生きる信条とか、そこにも目を向けてカテゴライズする必要があるのではないかと思ったのだった。
2015年12月23日 自宅にて読了