2018年8月3～12日 【旅行】ふらんす物語（９）

　8月11日、9日目。満足して全日程を終え、あとは帰るだけ…そうは問屋が卸さなかった。

　今日はトゥールーズ→パリ→モスクワ→成田と乗り継いで帰国。駅横バスターミナルからの空港バスで空港に到着しチェックインしようとすると「欠航です。こちらのカウンターで手続きを」なんだってー！当地もパリも天気が悪いわけではなく、本当にこの便だけがイレギュラー。イレギュラーなのは仕方ないとして、後続便に振り替えられても乗り継げるものか？アエロフロート(AF)係員の説明が始まった。

(AF)今日はどちらまで？
(私)パリからモスクワ、そして成田へ。
(AF)(あちゃー困ったという雰囲気ありあり)この乗り継ぎだと明日になりますが。ホテルは当社で負担します。
(私)到着したその日に用事があるので(本当)、何とか今日中に帰りたいんですが。
(AF)(端末カチャカチャ)この後すぐパリ行きがあります。ただしオルリー空港到着です。荷物をピックアップしてド・ゴール空港に移動して頂ければ予定通りの便に間に合うと思います。
(私)その保証は？交通費の負担は？
(AF)(無言)
(私)パリの交通は不案内ですしフランス語も話せません。乗り継げる保証もなく交通費も自腹と言うのは困ります。
(AF)(無言)
(私)モスクワは乗り継ぐだけで用事はありません…エールフランスならパリから東京へ直行便がありますので、それに振り替えていただくことはできないでしょうか？
(AF)しばしお待ちを(離れた場所でヒソヒソ…)
(AF)行き先が成田でなく羽田になりますが、それで宜しければ変更いたしますがどうしますか？今日のフライトです。
(私)(内心小躍り)ではそれで結構ですので、振り替えをお願いします。

　かくして、トゥールーズとパリで少し待ち時間は増えたが、モスクワを経由せず、しかも長距離区間を行きと異なるエールフランスで帰れることになった。羽田便の機内では、シートモニタとテーブルの具合が悪いため空席となった壁前席に「不具合承知」のうえで移動させて貰い、足を投げ出して帰ってくることができた。羽田到着となったため、成田に着いた場合と大差ない時間に帰宅でき大いに楽をした。ついでに、エールフランスでは振り替え搭乗のため正規運賃扱いとなり、目算よりはるかに多いマイルが加算されたのだった。やったね！ありがとうAF♪
TLS-CDG AF7532(F-GMZA:A321)
CDG-NRT AF0272(F-GZND:777-300)

　見学に関しては大満足のフランスだったが、物価の高さには閉口した。夜にカフェで食事をしようと思ったら、サラダ＋メイン＋アルコール1本で4,000円程度はかかる。ムリ！なので食事に関しては安価なアジア系ばかりで済ませたのだった。そういう悩みはあったけど、今年の夏も充実した旅だった。そうそう、今回接したフランス人は皆とても新設かつ英語が通じないことの方が少ないほどで旅しやすかった。（おわり）

追伸　写真は、エアバス工場とエールフランスに敬意を表しA380を。何でまだA350がデリバリーされていない(発注は済み)のか不思議ですが。

2018年8月3～12日 【旅行】ふらんす物語（８）

　8月10日、8日目。今回は移動に時間を取られるため、本日が現地での最終日。そして最後に自分の希望の場所を訪れる。エアバス社の本社工場であります！

　米国シアトルのボーイング工場の見学ツアーと言うのは選択の余地がなかったように思うが今はどうなのだろうか。エアバス社を訪れるツアーはコースが幾つもあり、どうにも内容をきちんと読み取ることができずエイヤで予約してしまった。そして博物館もあり、こちらはツアーとは別物らしい。値段と時間の組み立てが上手くゆかず、日本からツアーだけ予約して現地に臨んだ。市内からメトロとトラムを乗り継いでゆこうとしたがメトロが改修工事で長期運休中、親切に案内された代行バスは直ぐに来たが時間がかかり、トラムも延々と走ってなかなか付かない。おまけに最寄り駅から15分以上と遠く、危うくツアーに遅刻するところだった。

　午前中は最新鋭のA350組立ラインを主体としたコース。工場見学と言ってもヘルメット被ってゾロゾロ歩くのではなく、バスで広大な工場敷地内を走るのがメイン。-900(標準型)、-1000(長胴型)それぞれペイント済み、まだ保護剤状態のとたくさんある。エアバスコーポレートカラーの-1000がテストフライトしているシーンも見られた。再来年にはJALにも導入される機材、訪問を1年遅らせればJALマーキングの機体が見られて胸アツだったかもしれない。

　午後は巨大なA380組立ラインを主体としたコース、午前と被る箇所はなく良いチョイスをした。生産終了も噂されるA380だが、工場内では尾翼に「ANA」と入った機体が…！残念ながら機体は塗装前、特徴ある「FLYING HONU」の全貌を拝むことはできなかった。

　見学を終え博物館へ入れば、現在の巨大輸送機「ベルーガ」の前身「スーパーグッピー」(写真)やA300B2ほか小型機多数、そして屋外には「コンコルド」「カラヴェル」「A400M」が展示。ちなみにコンコルドは館内にもあり2機を見比べられる。さらに少し離れたところにあるスクラップ置き場かと見まごう別の博物館にはブレゲーやノールの機体が…いやはや凄い。惜しむらくはどれもスクラップコンディションであり、レストアは極めて遅そうだということ。

　最新型から古の機体まで、多くの飛行機を見られ大満足な1日となった。帰りは博物館でタクシーを呼んで貰い一気に市内へ。早いが費用は10倍以上かかった。

ibis Toulouse Gare Matabiau 泊

2018年8月3～12日 【旅行】ふらんす物語（７）

　8月9日、7日目。今回、フランスで友人が一番行きたいところはソミュールだった。では自分の一番行きたいところは？地図も見ずに航空券を買ってしまったため、今日は長距離の移動となってしまった。一方で列車旅を愉しみたく、あえて離れた場所を選んだと言う事もできる。

　が、そう言う日に限ってトラブルが。友人が目覚ましのセットをミスり、予定していた列車に乗り遅れた！おまけに雨だし。とりあえず駅に行き、後続列車への指定席変更をして貰う。予定していた列車の発車時刻は過ぎているのに変更無料だったのは幸いだった。次の列車は満席、予定より約4時間後の出発となってしまった。駅構内に居場所はなく、カフェも長居には不向き。客席の多いマクドナルドがあったので、朝食を兼ねてそこに居座る。幸いWi-Fiも使える。

　TGVをボルドー(Bordeaux)で乗り継ぎ、トゥールーズ(Toulouse)へ。ここらは高速線を通らないため、TGVと言えども約5時間かかった。今日はレールパス利用で1等のせいか車内は非常に静か、携帯の呼び出し音すら滅多に聞こえず実に快適な移動だった。写真は到着したトゥールーズ・マタビオ駅。ホテルが駅前で、部屋のバルコニーより撮影。

　 ibis Toulouse Gare Matabiau 泊

2018年8月3～12日 【旅行】ふらんす物語（６）

　8月8日、6日目。今日は終日ロワールの古城めぐりツアー、今回の行程で一番(もしくは唯一)普通の観光客らしい(笑)行程。

　ナント以来続いているルートはロワール川流域、ワインの産地として有名なだけでなく古城も点在し観光客の人気が高い。最初はワイナリーツアーに参加しようかと思ったが、さほど味の違いが解るわけでなし、行ってみたいワイナリーがあるなどの思い入れもなし、より一般的な古城めぐりにシフトした。

　同行の友人は戦いのなかった地には関心がないとのことで、城と言っても砦でなく館であるこの地方の建物には興味がない。自分とて歴史に詳しいわけでも特定の城や城主に思い入れがあるわけでなく、まあこの地を訪れた者の義務として見学するようなものです、ハイ。

　参加したツアーはミニバンでアンボワーズ城→シュノンソー城→シュヴェルニー城→シャンボール城と回るもので、午前に2つ、午後に2つ。ガイドは場内までは同行せず、単純に移動サービスと少々の情報と思えば良い。

　上でひどい書き方をしたが、訪れてみればやはり古城は趣きあるもので、昔日の地方領主あるいはルイ王朝の威光を十分に偲べるものだった。写真は一番壮麗なシャンボール城。広すぎて観て回る気がおきなかった。

　ibis budget Tours Centre Gare 泊

2018年8月3～12日 【旅行】ふらんす物語（５）

　8月7日、5日目。友人にとっては今日が旅のピークなのだろう。朝一番で路線バスを乗り継いで博物館へ。wikipediaによれば、ここの正式名称はMusée des Blindésなので直訳すると「装甲車両博物館」になるんだって。フランスの博物館なのに展示の目玉はティーガーII、いわゆる「キングタイガー」(一部ではＫ虎、軽トラではない)なんだって。国産品を愛用しましょうよ(笑)

　アニメ「ガールズ＆パンツァー(最終章公式Web)」を観たおかげで少しは戦車にも詳しくなったと思っているけど、やはりこれだけ並ぶと何がなにやら…電車や旅客機なら番号区分の違いまで判るんだけど。ともあれ主目的は達成、満足して退出。写真の戦車は、たぶん世界中で当館にしかなく「ガルパン最終章第一話」に登場するフランス戦車・ARL44。大きいんだけど旧態依然のキャタピラ、洗練されていない車体や砲塔など、フランスらしからぬ「やっつけ仕事」に見える車両だった。

　明日の行動の都合で今日のうちに移動しなくてはならない。夕方の列車でトゥールへ移動、今日も乗車券は当日購入。駅前のホテルに荷物を預けてゆけば良い物をうっかり博物館まで持っていってしまったが、受付であっさり預かって貰えたのは幸いだった。

　ibis budget Tours Centre Gare 泊

2018年8月3～12日 【旅行】ふらんす物語（４）

　8月6日、4日目。今日は移動日だが途中で観光するつもり。昨日の移動にはユーレイルパスを使ったが、今日はさほどの距離ではないため普通に乗車券を購入。駅にはクレジットカードも使える自動販売機が設置され、使い勝手も悪くなかった。

　ロリアンから普通列車でナント(Nantes)まで移動。ここで駅に荷物を預けて市内観光するつもりが、駅舎駅前改修中のためかコインロッカーも一時預かりもないと！駅構内に観光案内所があるのだから、せめて工事期間中くらいそこで預かってくれれば良いのにね。仕方なく荷物を引っ張って「ナントの勅令(1598)」が出された(かどうかは知らない)ブルターニュ公爵城だけ見に行く(写真)。内部は階段が多いだろうから荷物は邪魔、残念だが外から見るに留め、ところどころ石畳で荷物引きには辛い道を歩いて駅まで戻った。

　ナントからはIntercites、在来線特急でソミュール(Saumur)へ。客車列車を期待したが、近年に新製された電車だった。綺麗で明るく静かで乗り心地も良いが、何となく残念に思うのは旅人のわがままであろう。

　Hotel ibis Styles Saumur 泊

2018年8月3～12日 【旅行】ふらんす物語（３）

　8月5日、3日目。モンパルナス駅より高速列車「TGV」に乗って約3時間で西海岸の町・ロリアン(Lorient,現地発音ではロイヨンと聞こえる)へ。この地方は第二次大戦の一時期ドイツ軍に占領されており、その時期に造られた巨大なＵボート基地を見たいと言うのが友人の所望。

　町はちょうど年に一度のケルティックフェスティバルで、ホテルから港へ向かう途中に通った目抜き通りでちょうどパレードが行われていた。なぜフランスでケルティック？「（ロリアンの属する)ブルターニュ地方はもともとケルト圏なのさ」と後に地元の人に聞いて知った。勉強不足ですみません。

　訪れた「ケロマン」(Ｕボート基地・写真)はコンクリ造りの巨大なものだった。3つの建物一つ一つが長さ80～100m、高さ10数mを誇る。単なる格納庫だけでなく、乾ドック機能を備えた部分もあり、まさに基地の名に相応しいもの。ちょうど英語ツアーがあったので参加したが内部に入り、階段を上がり、屋上の監視塔まで案内される本格的なもので充実していた。なるほど、これほどのものなら見に行きたいと言うのも頷けた。

　Comfort Hotel Astoria Lorient 泊

2018年8月3～12日 【旅行】ふらんす物語（２）

　今回は久しぶりにプランニングに時間を要した。レンタカーにするか列車移動にするか、宿選び(暑いので冷房は必須に思えるがフランスの安ホテルは非冷房が多い)、現地ツアー選定と予約、パリ市内の見学ルート…6案目でようやく、移動と見学のバランスが納得ゆくものとなった。

　8月4日、2日目。今日はパリ市内見学。明朝の出発に備えSNCF(フランス国鉄)モンパルナス駅を偵察したのち、以下の順に歩いた。

モンパルナス駅→アンヴァリッド(ナポレオン一世の棺(写真))・軍事博物館→レジオン・ドヌール宮(勲章博物館)→ブルボン宮(外観のみ)→エリゼ宮(外観のみ)→ヴァンドーム広場→サ・ラザール駅

　何しろアンヴァリッドを見終えた時点で13時過ぎ、どんだけしっかり見学してるんだ(笑)。なので、たったこれだけを観て回ったら19時なのだった。ちなみにサン・ラザール駅には何の用もなかったが、パリ市内のターミナルでこれまで行ったことがなかったため。近郊電車以外にシェルブールやカーン、ドーヴィル行きの列車が出ているんだね。やはり客車列車は風情があって乗りたくなった。

　Holiday Inn Paris - Gare Montparnasse 泊

2018年8月3～12日 【旅行】ふらんす物語（１）

　8月3日、航空券の価格や行きたい場所の開館日の都合で、週末を待たずに夏休みスタート。友人と行く世界戦車博物館めぐり、今年はフランス。それを決定したのは昨秋だったが、今春に公開された映画「ガールズ＆パンツアー最終章 第一話」ではフランス戦車がフィーチャーされる偶然。いやがおうにも盛り上がるぜ、ヒャッホゥ！

　JALで飛びたいところだがあまりに高いため、所要時間と費用のバランスが良いアエロフロートをチョイス、SU261便でモスクワ経由パリへ。同じ便名だがモスクワまではA330-300(VQ-BPK)、モスクワからはA321(VQ-BHM)と機材が変わる。もはや旧ソ連機を使用していた頃の雰囲気もサービスレベルも消え、西欧諸国と遜色ない設備やサービスなのだった。アエロフロート、今年で設立95年らしい。(写真)

　パリ到着は21時近くだがまだ明るい。とは言え時間が時間なので、ホテルまでタクシーを使う。幸い高速の合流地点以外は渋滞もなく、比較的すんなり到着できた。

　Holiday Inn Paris - Gare Montparnasse 泊

2018年7月23日 【食べ物】本厚木・蓮

　同じ本厚木でも後から行った店を先にレポートしてしまった。すみません…

　さて、本厚木のライブハウスに通う＝本厚木のラーメン屋を制覇する、ではなかろうか？良きかな良きかな。とは言えあまり離れた店には行く時間がない。今日はお店から3分ほどの店を訪ねてみた。何となく「みそ」が食べたくなり、その条件も入れて店を探したのです。

　うん、美味しいね。店によっては酸味が漂うスープ、ここのは殆どない。実はそれってニセものの証拠って言わないよね？写真の通り、丁寧な盛り付け。調理も丁寧なのが見ていて良く判る。ラーメン屋って勢いも旨く感じることがあるので一概には言えないかもしれないけど、何だかちゃんと「料理」を食べる気分。

　とっても美味しゅう御座いました。あ、ちなみに麺はチョイスできる中から「中太」を選んだけど抜群のマッチングでしたよ、いや～んマイッチング！