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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『風花(1959)』

2013-12-03 22:47:02 | goo映画レビュー

原題:『風花』
監督:木下惠介
脚本:木下惠介
撮影:楠田浩之
出演:岸惠子/永田靖/東山千栄子/細川俊夫/井川邦子/久我美子/和泉雅子/川津祐介
1959年/日本

木下惠介の「ジャンプカット」について

 最初は画面の中で何が起こっているのかさっぱり分からないのであるが、もしかすると本作は松竹の王道である親子の絆を描いたドラマを装った実験作だと思える理由は、例えば以下のシーンに見られる。

 大地主の次男だった名倉英雄が兵役を嫌い、小作人の娘の春子と心中を試みるも、春子だけが助かり、身ごもっていた息子は勝手に英雄の父親の強之進に捨雄と名付けられ、離れの家で学生の捨雄と語り合っているシーン(写真左)から、構図を変えないまま18歳になった捨雄と語り合うシーン(写真右)にジャンプし、苦しい生活状況が続いていることを描く。

 夫の名倉強之進を亡くした名倉トミが、長男の名倉勝之の嫁である名倉たつ子に説教をするシーン(写真左)から、トミの場所に強之進を、勝之の場所にトミを配置替えした以外は構図が同じなシーン(写真右)にジャンプさせて長年の折り合いの悪さを強調する。

 あるいは学生の捨雄が名倉さくらが弾くピアノを外で聴いているシーン(写真左)から、18歳の捨雄がさくらの弾く三味線の音色を同じ場所で聴いているシーン(写真右)にジャンプさせて、捨雄の、さくらに対する強い想いを描くことで、バラバラだった時空間のシーンを少しずつつなげていく。『カルメン故郷に帰る』(1951年)において日本初のカラー映画を撮った木下監督は、本作において「ジャンプカット」を初めて使った日本の映画監督ではないだろうか? ちなみに、ジャン=リュック・ゴダール監督の『勝手にしやがれ』の製作年は本作と同じ1959年である。


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安藤優子のキャスターの資質

2013-12-03 20:40:55 | Weblog

日テレ社長 みの次男コネ入社を否定「正規の手続き」(デイリースポーツ) - goo ニュース
みの次男のコネ入社を否定 日テレ社長「正規の手続き」(スポニチ) - goo ニュース

日本テレビの大久保好男社長は、タレントのみのもんたの次男の“コネ入社”を「正規の

手続きで入社している」と否定している。もちろん手続きは“正規”であろう。形式だけは

フォーマルでなければ“コネ入社”である事がバレてしまうからである。12月2日の

フジテレビで放送された「ワイドナショー」に安藤優子が出演しており、みのもんたに

直接インタビューしたことを語っていた。安藤はこの件に関して、父親は成人した息子が

起こした罪の責任を取らなければならないのかどうかという点において、みのを擁護する

ようなニュアンスで話していたが、これは一般論と、みのもんたという特殊な例を混同して

議論してしまうから混乱してしまうのであり、一般的には成人した息子が犯した罪の責任を

親が取る必要はないはずだが、みのもんたは、学生時代に次男が起こした学ランの窃盗を

「クーラー」を寄贈することで退学を免れさせたり、テレビ局にもコネで入社させたり

しており、責任を取らざるを得ない立場に自ら立ってしまったのである。松本人志が詳細を

知らないことはともかくとして、ニュースキャスターである安藤がこのような重要な点を

無視して一般論として議論していることに違和感がある。


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