原題:『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』
監督:江口カン
脚本:江口カン/山浦雅大
撮影:直井康志
出演:岡田准一/木村文乃/平手友梨奈/安藤政信/山本美月/佐藤二朗/堤真一
2021年/日本
演出上の限界について
アクション映画としてとてもよくできていると思う。例えば、マンションの修繕工事のために組み立てられていたものの正に崩れようとしている足場を全速力で駆け抜けて行く主人公の佐藤明(ファブル)の両足をよそに、ヒロインである佐羽ヒナコの両足は本人の努力も虚しくなかなか動かないどころか、クライマックスにおいては宇津帆が仕掛けた地雷を踏んでしまい、完全に動きを止められてしまうのである。この2人の両足の対照性が本作のアクション性を引き立てているのである。
ところが問題なのは佐藤明に対する佐藤洋子を演じた木村文乃のツッコミがいまいち観客の笑いを誘わないところである。本作と全く関係ないのだが、さきほどテレビでホラン千秋が鋭いツッコミで爆笑をかっさらっていた。つまりこれは「台本」と「魂の叫び」の違いのように思うのである。
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