MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『茜色に焼かれる』

2021-07-22 00:58:17 | goo映画レビュー

原題:『茜色に焼かれる』
監督:石井裕也
脚本:石井裕也
撮影:鎌苅洋一
出演:尾野真千子/和田 庵/片山友希/前田亜季/鶴見辰吾/嶋田久作/オダギリジョー/永瀬正敏
2021年/日本

芝居下手の人生について

 コロナ禍を扱った作品として個人的に知る限りは『真・鮫島事件』(永江二朗監督 2020年)、『女たち』(内田伸輝監督 2021年)に続き3作品目だと思うが、マスクに関して言うならば一番描写が正確だと思う。
 作品の冒頭で「田中良子は芝居が得意だ」という字幕が出る。その後、中学生の純平を育てるシングルマザーの田中良子の奮闘が掛かった諸経費がその都度明示されながらストーリーが進んでいくのであるが、ラストにおいて義父が入院している介護施設で一人芝居のオンライン公演をさせてもらうことになる。過去のアングラ演劇の経験を活かした「神様」という一人芝居は息子の純平さえ呆れるようなものだったが、それは逆に言うならば普段の田中良子は「お芝居」をせずに生きているという証左ではなかったか。
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/eiga_log/entertainment/eiga_log-76563


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