(2021年7月3日付毎日新聞朝刊)
平井卓也デジタル改革担当相の東京オリンピック・パラリンピックの選手ら訪日関係者向けに開発したスマートフォンアプリを巡る自身の発言に関して、「国民の税金を無駄遣いしたくないという思いになると強い口調の交渉になる。やろうとしていることに関してはまったく変えようと思っていない」と語ったようだが、発言の意図がよく分からない。「やろうとしていること」が国民の税金の無駄遣いを無くすことだとするならば「まったく変えようと思っていない」というのは当たり前の話なので、正確を期するならば「やり方に関しては」というべきであろう。
しかし大臣の交渉相手は立場としてはほぼ「格下」であろうから、大臣が「格下」相手に「強い口調の交渉」になるということはパワハラでなければ交渉が下手と自ら言っているようなものなのである。
平井卓也デジタル改革担当相がこのように強気でいられるのは選挙(香川1区)に強いからで、それは決して「人徳」によるものではなく地元の情報網を親族が握っているからであることは『なぜ君は総理大臣になれないのか』(大島新監督 2020年)に詳しい。
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