MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『マークスマン』

2022-03-23 00:53:38 | goo映画レビュー

原題:『The Marksman』
監督:ロバート・ロレンツ
脚本:ロバート・ロレンツ/クリス・チャールズ/ダニー・クラビッツ
撮影:マーク・パッテン
出演:リーアム・ニーソン/キャサリン・ウィニック/フアン・パブロ・ラバ/テレサ・ルイス
2021年/アメリカ

ポスト「クリント・イーストウッド」について

 かつてヴェトナムで兵役についていた元海兵隊の狙撃手の主人公のジム・ハンソンは5年前に妻を病気で亡くした後、妻の連れ子で国境警備隊の捜査官のサラを手伝う感じでメキシコから入ってくる不法移民を取り締まっている。
 たまたま越境してきたローサと彼女の息子で11歳のミゲルを目撃したジムは2人を国境警備隊に引き渡そうとするが、2人の後を追って来た麻薬カルテルのトップであるマウリシオの弟を銃殺したことからジムは組織に追われる身となる。
 しかしいつもの「リーアム・ニーソン映画」と違い、フォーカスされているのはジムを追うマウリシオの方で、マウリシオはジムの住んでいる家に火をつけるのであるが、その前にマウリシオはジムが所有していた勲章を胸ポケットに入れるし、あるいは高級ブティックから出てきてスポーツカーに乗る美女に目を奪われたりしている。ここで問われていることは同じように人を殺しておきながらアメリカに生まれたジムは良い暮らしができるのだが、隣のメキシコで生まれたマウリシオは勲章ももらえなければろくな生活も送れないという厳しい現実なのである。
 ジムとミゲルが一緒に見ていたテレビには『奴らを高く吊るせ!(Hang 'Em High)』(テッド・ポスト監督 1968年)が映っている。やはりリーアム・ニーソンはクリント・イーストウッドを意識しているのだと思った。
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/eiga_log/entertainment/eiga_log-107155


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする