1980年の欧州ツアーからチューリッヒのコンサートを収めた海賊盤。ブートの音質が悪いのは当たり前という概念をぶち壊したCDでもある。
音質以上に衝撃を受けたのは、アルバム「Ⅱ」を作り出したギタリストの輝きが消え失せているという事実だった。音楽評論家が大嘘つきで、クソであることも同時にわかった(笑)
全盛期の華麗なフィンガリングは見る影もなく、拙いソロが目立つ。“ALL MY LOVE”は特に酷い、ジョージ・ハリソンが笑うほどに。オフィシャルリリースはまず無理な出来映えである。
枯葉がすっかり落ちた冬の街路樹という表現を通り越して根腐れを起こした老木を連想してしまう。
燻って急降下する鉛の飛行船は肉体派ドラマーの急逝によって大爆発した。ここからジミー・ペイジの過酷な漂流が始まるのである(苦笑)

